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旅に行く前に読む本・旅先ですること

夏休みですね。お盆休みですね。
どこかにいったり、宿題に追われたり、夏休みの思い出がみなさんたくさんあるのではないでしょうか。これからどこかに行く人もいるかな。

みなさんの旅のおともはなんでしょう?海外に行くときは『地球の歩き方』などのガイドブックが欠かせないものになってますね。
どこかに行く前に、そこに思いをはせることはとっても楽しいことで、そこから旅が始まっているとも言えます。

私自身、夏はどこかに行くことが多いのですが(ほとんどが仕事)、行く前と行ったときにすることがあります。

行く前にすること。それは、旅先に関する本を読むこと。読まなくてもそういう本を調べて一冊は持っていきます。
行きの電車や飛行機のなかで、気が向いたらそれを読みます。
これは『地球の歩き方』でもいいのですが、できたらそれと別の感じのものがいいです。
たとえば、今度の行先がイタリアなのですが、それにあたって、関係する本を読んでいるところです。
塩野七生の『ルネサンスとは何であったのか』では、イタリアの都市の成り立ち、とりわけフィレンツェの歴史、そしてルネサンスの人々たちについて手っ取り早く知れます。
井上ひさしの『ボローニャ紀行』は、脚本家の井上ひさしが2004年から2006年にイタリアを訪れたときの様子や、訪れたボローニャの成り立ちや性質、ボローニャという都市の思想、ボローニャ大学の歴史、また彼はクリスチャンなので教会や修道会についても比較的詳しく触れています。これは今回間違いなく持っていく本になりました。

さて旅先ですること。これは出来る場合と出来ない場合があるのですが、もし訪れる先にその地域についての博物館があれば、旅の最初のほうに訪れることです。
これまでとくに印象に残っているのは、ロンドンのロンドン博物館と、アムステルダムのアムステルダム博物館。
街についての博物館って、まぁいいかな、来てるし分かるしって思う人が多い気がしますが、侮ることなかれ、こういう博物館は意外と趣向を凝らしています。
アムステルダムといえば自転車で、自転車に乗っている人ばかり。アムステルダム博物館では、備え付けの自転車をこぎながら、昔のアムステルダムの街並みを見れるという、こうした体験型の展示が非常に多いのです。
ロンドン博物館は、古代から現代までのロンドンの歴史や風俗、文化が時系列で展示されていて、ロンドンに行ったら必ず1度はここに行きます。

なぜ、こういう博物館に旅の最初に行くのかというと、その街の歴史を知ることで歩いているその街並みがより立体感をもって目にうつるようになるからです。
それまでは、何気なくきれいだなぁと思ってた景色や、気になるモニュメントがあってもなんだろうとしか思えなかったものが、それまでとは違う存在感をもって迫ってきます。
ヨーロッパは街並みを古いまま残しているので可能なことかもしれません。
また博物館で、どのような展示のされかたをしているのかチェックするのも楽しみのひとつです。ただこれは、その街のことをきちんと知った後にできることですね。

訪れる場所がどのように存在してきたのか、その時間の層を考えると、現代もそのなかの一時に過ぎない、けれどそれは単に過ぎ去る一時ではなく、その時の人たちが動き積み上げた一時だとも感じるのです。

(三木)