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「グローバルコミックチャレンジ」清水しのさんインタビュー

comicoとcomicoの英語版「POCKET COMICS」・中国最大のマンガアプリ「Kuaikan」が、2021年にWEBTOON限定の漫画賞「グローバルコミックチャレンジ」を合同開催しました。
2024年4月28日(日)に、そのグランプリ受賞作である『狼なんか怖くない!』が連載スタート!
本記事では、2021年10月にcomicoに掲載していた受賞記念インタビューを、再編集して公開します。

グランプリ受賞者・清水しのさんインタビュー

清水しのさんプロフィール

「イブニング」(講談社)にて『狼少年は嘘をつかない』で連載デビュー。代表作は『構成/松永きなこ』(スクウェア・エニックス)、『メシノトモ』『オオカミ部下くんとヒツジ上司さん』(新潮社)など。2024年4月より、初のWEBTOON作品『狼なんか怖くない!』をcomicoで連載開始予定。

――グランプリ受賞が決まった際のお気持ちをお聞かせください。

清水しの とてもうれしかったです!
受賞作品は日本を含めた4ヶ国で配信されるとのことだったので、国外の読者さんに読んでもらえるきっかけができた!と感じました。

――WEBTOONに興味を持ったキッカケを教えてください。

清水しの 交流会などのイベントでcomicoの編集さんとお話しする機会があり、その時にWEBTOONについて教えていただいたことがきっかけです。

――実際にWEBTOONに挑戦してみて感じたこと、心がけたことはありますか?

清水しの 初めてWEBTOONを描いてみて感じたのは「思ったよりハードルが低い」ということでした。
私はずっと横の見開きの漫画を描いていたので、勝手に「WEBTOONは難しそう」と思っていたのですが、描いてみたら難しさはそんなに変わらないなと感じました。
描く際は「読みやすくしよう」ということを心がけました。
WEBTOONの中で好きな作品がいくつかあるのですが、自分が読みやすいなと感じた作品のコマ割りやキャラ絵の大きさ、余白のサイズなどを模写して練習しました。
ここがこうなるから読みやすくなるのか~! という発見がたくさんあって、とても楽しかったです。

――清水さんは今までモノクロ見開きで連載をされてきましたが、WEBTOONと見開き漫画の、相違点と共通点は何だと思われますか?

清水しの 私個人の感想なのですが、WEBTOONは「延々と描けそう」という感覚が見開き漫画より強い気がしました。
見開き漫画と比べるとコマ割りがシンプルなせいなのか、セリフのやり取りだけでシーンが成立しやすいせいなのか、楽しいおしゃべりがずーっと続くみたいな感じで描ける気がします。
見開き漫画でもそういう感覚で描ける時はあるのですが、見開きで見た時の画面のメリハリやめくりのヒキのためのコマ割りなど、組み立てるために気にしたい部分が多いので、そこがちょっと違うかなと思います。
うまいたとえが見つからないんですが、見開き漫画は起承転結がはっきりしている2時間くらいのTV番組で、WEBTOONはトークの面白い人のラジオ(もしくは配信)を延々聞いてるみたいな感じでしょうか。うまく伝わらなさそうなたとえですが……。
そして、ストーリーを考えること自体はどちらもそんなに変わらないと思います。
選ぶ題材や尺などに多少の違いはある気はしますが、それは見開き漫画でもジャンルによって変わるところなので、小さな違いかなと思います。

――いま、清水さんが面白いと思うWEBTOON作品があれば教えてください。

清水しの ドラマがぐいぐい進んでいくものが好きです!
どの作品も没入感が強いところが面白いと思います。

『高木先生の〆切のためなら!』

『悪女が恋に落ちた時』

『未成年~未熟な僕たちは不器用に進行中~』

『濡れた夏』

――最後に、これからWEBTOONを作る方へ一言お願いします。

今回WEBTOONを描いてみて、とても世界が広がった! と感じました。
見開き漫画もWEBTOONも、作っていて両方面白いところがあるとわかったので、今回チャレンジしてみてよかったです。
気になっている方にはぜひ描いてほしいし、面白いWEBTOONをたくさん読みたいです!

最後に

清水しのさんの初WEBTOON作品『狼なんか怖くない!』は、2024年4月28日(日)18:00スタート予定です。
どうぞお楽しみに!