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冷蔵庫の中の最適は地球にとっての最適か?

今朝の会社の朝礼で、買い物の際にすぐに食べるものであれば、消費期限の残りが長いものでなく短いものを選ぶようになったというスピーチがありました。

20数年前に、ネットワーク地球村の高木善之さんからスーパーで牛乳を買うときに「自分の家の冷蔵庫の中の最適」を考えるか、「社会(地球)にとっての最適を考えるか」で日付の見方が正反対になるという話しを聞いたのを思い出しました。
(当時はやっていた)「朝シャン」する人はほんとうにきれい好きですか? その人だけを取ればきれい好きでしょうが、地球にとってみるとほんとうにきれい好きと言えるのでしょうか、と笑わせながら真理を突いていく高木さんの語り口調を懐かしく想い起こした朝のはじまりでした。

また日ごろ、身の回りでもSDGs の話しがよく出てくるようになり、ようやく社会の一般認識も変わりつつあることを肌で感じ、感慨深い瞬間でもありました。

最近、パンデミックが起きる度にイノベーションが起き、人類は前に進んできた、という歴史家の話をよく聞きます。
いまで言うと、DX(デジタル・トランスフォメーション)の普及で、オンラインでの会議、セミナーやイベントがごくふつうの日常となり、これまで関心があっても東京や大阪まで出かけなければ聴けなかった講演やパネルディスカッションが、移動の時間やお金をかけずに居ながらして視聴できるようになったのがそのひとつでしょう。

もちろん、新型コロナウイルスの感染症により世界でも多くの犠牲が出ていますが、そのいっぽうで公衆衛生の画期的な向上でインフルエンザの流行が防がれたり、あるいはDXの普及により人類としての共有知が大幅に高まりつつあります。

異質なものとの出会いや行動や考え方のゆらぎに対して、現状維持ではなく、自らを変えていくことが新しい行動様式や価値観が生まれるきっかけになります。
このたびのコロナ禍が要請したニューノーマル、新しい日常を<抑圧>とだけ受け止めず、しごとのあり方や暮らしの見直し、家族のかたちを変えていける機会としてとらえることで、明晰のわな(*)から自由になれる絶好のチャンスではないか、などと夢想したひとときでした。

(*)真木悠介『気流の鳴る音』より

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