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考えすぎと俯瞰のリズム

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へんなものを見つけて考えて遠くから眺める 整合性と破壊、偏愛と狂気/冷静な神経質
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#読書

おいしい読書

小学生のころに読書カードというものがあった。あれはどこの学校にもあったのだろうか。 僕の学校の読書カードは、自分の読んだ本を記録し、月に一度くらい先生に見せる。そしてスタンプをもらう、というものだった。 帰りの会の先生はときどきこの読書カードを話題にした。先生は読書をたくさんすることを褒めた。色んな世界を見たり、感じたりするのに読書はいい、と教えてくれた。 先生のねらい通り、生徒たちは読書する子はかっこいい、という空気を作り出した。もちろんかっこよさでいうと足の速い子に

植物への憧れ、肉体への囚われ

私たちは見えない糸を持っている。 緊張?良識?感性?あるいは現世とのつながり? 何かはわからないのにそれが無いと自分が壊れてしまう怖さだけは何よりも理解している。 狂った人を見るたびに、私たちと何が違うのだろうと思う。 どこが私と彼らを分け、分かり合えない、向こう側に向かってしまうのだろう、と思う。 けれど、私とは決して違うということで少し安心している自分がいる。常識と比較して、自分がこちら側にいることに安らいでしまう。その意識こそが彼らをより苦しめていると