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いつもをよりキラキラにしてくれる魔法

学生の頃、macのお姉さんって少し怖かった
というかデパコス売り場全部に緊張感があった
〝強そう〟が強すぎて 何も知らない自分が足を踏み入れてしまったら 貴女みたいなおこちゃまが?似合わないわよ〜って心の中でくすって笑われてそうで.......
それでもどうしてもデパコス売り場に足を運んで 店員さんのひとりひとりがモリモリにマイブランドワールドで仕上げてきたメイクがみれたり
それらを彩るためのカラフルで何種類ものかわいらしいコスメが売っているその場所から目が離せなかった

これから書くのはそんなわたしがはじめて
デパコス売り場でお買い物をするまでのおはなし

少しの間だけ通ったダンススクールの
輝かしい女の子たちの中に 純黒なサラサラな細い猫毛のロングヘアで 少しブラウンがかったmacの赤リップがとっても似合う女の子がいて
まだ同じこどもなのに リップを塗る瞬間がすごく
艶やかな表情できれいだったの 
お化粧で自分を更に美味しくおめかししていく
瞬間を味わいたくなって 自分に似合う魔法をみつけたら どれだけワクワクするだろうって考えはじめたのだけれども おもえばそのとき既にワクワクがはじまっていたの

そんな中 珍しくママとお買い物に行く日があって
近所のアピタの中のちっちゃなコスメコーナーに
気づいたら引き寄せられるように お化粧品をみにいっていた おねだりが苦手だし、欲しいって言いたいわけでもなくて 自分がなんて発したのか覚えていないのだけれど なんだかむず痒く  ぽつりと発した言葉に、欲しいの?買ってあげるとママが言ってくれた 珍しいことにビックリしたけど嬉しくて覚えている 買ってもらった真っ赤なkissのリップ macじゃなかったけどあのときとっても嬉しかった 素直にわーい!って言えなかったけれど
いいの?ありがとう...とかって伝えてからみえないところでニマニマしていたな〜

 家に帰ってすぐさま塗って鏡を覗くとなんだかすごくおかしくて 漫画でへたくそなお化粧のシーンで描かれる子みたいになっていた 日焼けしたすっぴんのお肌に 一切手入れの行き届かない眉毛 アイプチも覚えていないような垢だらけの目つきの悪いおめめ ママに隠れてお布団の中で夜通しゲームや絵チャットをやって作ったクマやくすみ 不器用に唇に塗りつけた素敵なkissの赤だけ 悪目立ちしてしまっていた 悲しかったーーーーーーー
それ以来おもちゃみたいだとか思って 大切なものを入れる箱にしまいこんでしまった
わたしには一人で薬局で買ったメイベリンの色付きリップがお似合いで それが満足なのだと思った

そこから少し時が経って
久しぶりに東京に行ってみても
やっぱり気になって
デパートに寄りコスメ売り場を覗いた 
恐らく大好きなファッション雑誌を沢山読んでいるうちに魅力的な要素として無視できなかったのだと今では思う...........

毎度同じデパート 西武渋谷 入口をくぐると初手にあるmac その日目に入ったお姉さまがむき卵みたいな肌で  肌だけでもとても見入ってしまうほどの肌ツヤで ヘルシーで甘くないチークにヌーディーカラーのリップ とっっっても悩んだ挙句 そのお姉さまのような肌にしてもらいたくて 魔法を教わりたくて その日はたまたまおともだちも一緒にいてくれたのもあって勇気振り絞ってタッチアップをお願いしてみた

何人か待ちで番号札を渡された ゆえの番号が呼ばれて どきどきどきどき 田舎から来ていて ここに来るのははじめてじゃなくて 自分でやってみてもいまいちパッとしなくてっていろいろ素直に打ち明けて 好みのお色を伝えつついろいろなこと教えてほしいって相談したの 
レクチャーしながらお姉さまの魔法をかけてくださったのだけれど びっくりだよ 大きな鏡にうつったゆえのお肌はつるっつるで 全ての色味や質感のバランスがとてもきれいで輝かしくて そんな自分をみておともだちと目をキラキラさせちゃった お姉さまには到底敵わなかったけど当時そんなこと思う隙もなく 只々、感動した !そんなゆえをみてお姉さまも喜んでくれた とっても幸せな瞬間だったな〜と今でも思う。 ほんとうに魔法を纏ったおんなのこだった! 
夢中になっていたらあっという間に時間は進んで終電に慌てながらスクランブル交差点を幸せの余韻いっぱいでおともだちと笑いながら駆け抜けたあの夜こそ 思い出と呼びたい その日の自撮り今でもPCにとっておいてある  新しい扉をあけて最高な気分だった!

その日は感動してやっと貯まったこれっぽっちの所持金で買える 目一杯のコスメをお迎えした
当時の私にはかなり高かったけどこのお肌でいられるならいいなと思った
その後何回か通ったけれどある日突然お姉さまはいなくなってしまった

そのとき所持していたお化粧品の持ちが
すごくよかったのもありお化粧品に困ることがなくなったのでしばらくデパコス売り場には行かなくなった

その間美容雑誌を読むと新色が欲しくなったり
モデルさんに施されたお化粧を真似したくなったりしたのでたまに美容雑誌を買うことは我慢した

そこからさらに時間が経ちいつか足を運んだ他店のmacでこの話をするとゆえの顧客情報で過去の担当スタッフさんを見てくれて あー!◯◯さん!産休なんですよ〜^^って教えてくれた
キュートなベイビーが元気に生まれてくれていたら嬉しいなぁ〜..と思った 

お姉さまが魔法をかけてくれたあの日は
ゆえがお化粧に興味を持ち、
大好きになるキッカケになった 
どんなリップが好みで
どんな質感のが似合うのかとかもある程度できて
リップが悪目立ちすることもなくなった^^
どんどん覚えて得たものを
おともだちに施してあげたりした
完成した姿を見て
おともだちが目をキラキラさせる姿をみるのが
とっても好きだし気持ちよかった
ふふ、いつもカワイーけど
ゆえがしたお化粧によって
いつもよりも一層カワイーよ〜って思ってたり^^

気づいたらハッピーなカワイイ魔法の伝染、
最高だなと思った
お姉さまほんとうにありがとう!

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