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パソコンとの縁について -9/28はパソコンの日-

今日はパソコンの日だ。1979年にNECがPC-8000シリーズを発売したことが由来らしい。

わたしとパソコンとの出会いは、35年ほど前のことになる。たしかMSX2+という機種だ。祖父にねだって田舎のデパートで買ってもらった。いまのパソコンとは違って、キーボードにフロッピーディスクがついているだけの代物だ。写真や動画、高画質でグラフィカルな見た目もない。起動すると真っ黒な画面のなかに、4,5ミリの白い四角がゆっくり点滅するだけ。インターネットもメールもなければ、WordもExcelもない。ただ、ポツンと命令されるのを待っている。

購入した動機は、当時流行っていたファミコンゲームを自分で作ってみたいと思ったから。ドラクエやファイナル・ファンタジーのようなロールプレイングゲームが好きだったので、自分の住んでいる地域を舞台にしたロールプレイングゲームを作ってみたいと思っていた。のちのポケモンGo、ドラクエウォークである。これは嘘だけど、ああとうとう実現したんだな、こんな形で実現してくれるなんて・・と感慨深かった。

当然、当時の私にそんなスキルがあるわけもなく、断念することになる。MSXの分厚い説明書を100回読んだり、”マイコンBASIC”という雑誌を買って、紹介されているプログラムを打ち込んでみたりしたけど、自分で書けるようにはなれるわけではない。親にねだって通信教育を受けてみたりもした。でも、簡単なプログラムが書けるようになっただけだった。ロールプレイングゲームは思っているよりも難しい。プログラミングだけでも難しいのに他にも音楽やシナリオなどにも途方も無い努力が必要となる。この結論がでたあとは、ほとんどMSXに触ることもなくなり、自然とプログラムなんてものも忘れた。

ただ俺はプログラミングを断念している、というやり残しの状態だけが頭の片隅にいつも漂っていた。

この記憶が、ふと目覚めた。大学3年になって進路を決めるときだった。特に就きたい職業も夢もなく、迷っていたときに、ふと、パソコンやプログラミングの記憶が蘇った。MSXを買ってくれた大好きなじいちゃんの導きなんじゃないかと思った。そうであるなら、これに掛けることに後悔はしないだろうと思われた。

当時はITがここまで伸びることは予想していなかった。まだ、クラウドもスマホもない時代のことだ。おかげさまで、それから20年食いっぱぐれることなく、パソコンを相棒に働き続けることができている。

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