10年前の日記を発掘 日記は将来の自分へのプレゼント

日記を書きましょう。

 日記は、忘れてしまった過去の自分との差を思い知らせてくれます。自分がどの程度成長したのかを測ることができなければ、明日のモチベーションはどこからくるのでしょう。昨日の自分、おとといの自分、一週間前の自分と比較して成長が実感できるでしょうか?

 これは、世界経済と同じです。世界経済は有史以降、右肩あがりに成長を続けていますが、1,2年単位でみると、浮き沈みを繰り返しているように見えます。これをみて人は景気が良いとか悪いといって気分も浮き沈みさせているのです。人間も同じです。近い過去しかみることができなければ、自分の成長を知るのはかなり難しい。それに一喜一憂しているのです。しかし、10年20年で考えれば、必ず成長があり、達成した目標があるはずなのです。

 先週くらいに「残り97%の脳の使い方」という本を読みました。その中に『子供の頃から今まで経験してきたことの中から、素晴らしい達成や誇りに思うことを書いてください。』という部分があり、頭をひねっていろいろ考えたのですが、3つくらいしか書けませんでした。

 何も達成していない。

 俺の人生なんだったんだ・・・と凹みました。次の10年では人生を賭けてやりたいことを達成しまくるぞ!なんて決意していたところだったんです。

 そして、昨日のことです。部屋を片付けていたら、ホコリをかぶった10年以上前の日記を発掘したんです。その中に、10年前に書き残した人生の目標が書いてありました。書いたことすら忘れていたのですが、見てみるといくつかクリアしているんですよ。読んでいるうちに思い出しましたが、10年前に書いた時には絶対に叶わないだろうと思っていた目標なんです。

 当時、わたしはまだ独身だったのですが、親の勧めがあってマンションを購入してしまっていました。住み始めて2,3年くらいだったでしょうか。住み心地にも不満なところがいくつかでてきていた上に、東関東大震災に見舞われました。耐震構造が弱かったのか、壁の一部に亀裂が入ってしまったのです。ローンを組んでいるし、このマンションに我慢して一生住まなきゃいけないのか・・・という暗い気持ちでいました。

 日記を書いたのはこの時です。「15年後までに広くて大きい一戸建ての家に引っ越す」という目標を立てたのです。ほとんど叶わないと思ったその目標は、さらなる紆余曲折の末、叶えることができています。

 住んでいる家というのは、普段意識に上ってきません。先週書いた「素晴らしい達成や誇りに思うこと」のリストに、この達成については1ミリも入っていませんでした。考えてみれば、結婚できたことも子供に恵まれたことも、当時の自分からしてみれば、かなりの進歩なのですが、これについても全く思い浮かびませんでした。

 投資と同じで、どん底にいる時ほど書きましょう。こういう時の日記こそ、あとの人生の役にたちます。つまりゼロを基準に自分の人生がどの辺にいるかを知ることができるのです。

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