共感が大事というけれど、共感って何?どうすれば良いの?

 「共感する」というのは難しい。
具体的にどうすることが共感なのか・・・。

 共感を辞書で引くと、「他人の体験する感情や心的状態、あるいは人の主張などを、自分もまったく同じように感じたり理解したりすること。」

 類似語には、「感情移入」がある。感情移入とは、「対象や他人のうちに自己の感情を投射し、それを対象固有のものとみなす構え」。

 つまり、その人になりきって感じるということだ。予想でも分析でも解釈でもない。

 共感とは、”感じるもの”である。論理的な思考では足りない。
 でも、他人が言葉を使って説明できるものは思考だけ。
 しかも、写真や動画を言葉にするのが難しいように、言葉だけですべての状況を表現することは難しい。人が言葉で説明するのは、その人の状況のほんの一部でしかない。説明された部分から、その背景にある状況を想像して、それを感じるのが共感だ。

 相手の頭に入り込むのに、自分の思考をもっていると邪魔になる。だから、思考を静まらせるように、深呼吸あるいは瞑想状態になっていることが望ましい。それから、状況を詳細に想像する。背景や常識、思い込みなど、その人が感じているであろう感覚をできるだけ再現する。そして、本人すら気が付いていない心の叫びに触れること。これこそが共感の正体だろう。

 人の話を聞くとき、ひとつひとつの言葉を聞くのではなく、発言の裏に隠れている本音に耳を済ませることだ。

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