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人は誰しもサワムロゲンキになる可能性を秘めている。


まず翻って自らの人生を見直した時に「性欲」が人生の燃料だった時代、というのがあった。
例えば「告白される」「恋人が居る」「性交の経験がある」といった事が何事にも替え難いステータスで、仲間内にも自慢できて周りから少し羨望されたという時代だ。
これは誰しもが小学校、中学校、あるいは高校や大学とどこかしらで出会う光景‪ではないだろうか。
筆者はどちらかと言えば羨望する側でインターネットの中に恋人を作る、いわゆる「なりきりアカウント」の中の人をして性欲という燃料を発散させていた。多分これを分かってくれる人もやってた人もいると思う、本当に。

ところでなぜ今更noteを書き始めたのかと言うと
最近になってTwitter (現X) で騒がれるようになったプンプン氏 (@punpun765p) の漫画、タイトルはあるのだろうが少し調べた程度では出てこなかったので便宜上『出席番号15番 サワムロゲンキ』と呼称させて頂くこととするが、
とにかく胸糞悪いということで「検索してはいけないワードだろこれ…」といった声も少なくない。
内容を知らない方に関しては検索して読んで頂くことを勧めるとしてだ。

我々もまた『サワムロゲンキになる可能性』があったのではなかろうか。

例えば『突然転校してきた謎の美少女が何故か自分のことを好きでいきなり告白されてしまう』という妄想や物語に思いを馳せたことは無いだろうか。筆者はある。
しかもディテールを細かく妄想することで恋人などいないにも関わらずデート内容まで考えていたし人との関わりもないのに理想ばかりが高くなっていた。
『ToLOVEる』を読んで自分もいつかこうなると本気で信じていた人間になら伝わるはずだ。

『もしそんな妄想が現実になったら?』

今一度、あの頃の妄想を思い出して欲しい。
多分性欲や承認欲求、甘えたい、認められたい、といった自分に価値があるという事の確認を「好意を向けてくれたから」という理由で全て相手に押し付けてしまうのではないだろうか。
それは自分で自分を認められない、愛せないが故にその作業を相手にさせるということだ。

さて、バイアスをかけずにサワムロゲンキの行動のみを見てみよう。

「突然自分のことが好きだというクラスメイトが出来て周囲に自慢してしまう」「好意の確認が取れているし周りに囃し立てられたのでキスした」「相手の好意に甘えて色んな要求をするようになった」
作中ではとてもグロテスクに描かれているが、シンプルに書くと何やらあまり大したことをしてないように見えないだろうか?
最後に関しては「そこまではやらねえよ」という人も居そうだが、少し例え話を聞いて欲しい。

「業績がたまたま上手く伸びたので社長は長期休暇で遊びに行った、昇給はない。」と言われた時に何も不満を持たない人間がどれだけ居るだろうか。
人は『期待値を得られなかった場合、損だと捉える』生き物なのである。
さて、では逆に自分をそういった幸運に恵まれまくった存在だと仮定してみてほしい。

「ある日突然自分のことが好きで何でもしてくれる人が出来た」という妄想が現実になった時に我々は同じことをしない自信はあるだろうか?
自分がそうなったら、きっと自分に好意を向けてくれる相手を周囲にアピールするし性欲はぶつけるし嫌な事があれば慰めを求めるし慰めと性欲を同時にぶつけたりもするだろう。
自分だったら多分すると思う。愛情と金は受け取れるだけ受け取りたいので。

色々と語りましたが結論、「サワムロゲンキ」は妄想が現実になった時の僕らと実はあまり変わらないのかもしれない。

長文駄文、失礼しました。
読了感謝。

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