バンドをバンドたらしめるものとは




バンドがバンドであるためには何が必要なんだろう。と考えたことがある。
オリジナルメンバーでなくてはならないのか、とか。リーダーがいないといけないのか、とか。ボーカルが変わらなければ大丈夫なのか、とか。

その答えに辿り着いたのは、新生・赤い公園に出会ってからだった。

赤い公園は大学生の頃から好きで、一度だけライブに行ったことがある。フェスでも聴いた。
2017年にバンドの顔でもあるボーカル、佐藤千明が脱退した。
ボーカルが脱退してしまうなんて、バンドがバンドでなくなってしまう。

そう思って、少しだけバンドからは離れてしまった。


それから2年。


2019年、冬。わたしはYouTubeで偶然赤い公園に再会する。

「消えない」

イントロから引き込まれて、気づいたら一曲終わっていた。何度も聴いた。何度も聴いて、確かめた。
ああ、この曲は間違いなく赤い公園の曲だと。

バンドをバンドたらしめるものは、ボーカルじゃなくて、その音の連なりなんだと思った。

そこからまた聴き始めて、最新のアルバムは赤い公園の中で一番好きなアルバムになった。



実はこの話は3か月前頃に下書きにしたためていて、整えたら投稿しようと思っていた。



そう思っていた。今日までは。



どうして、なんで、を繰り返しては思い出したように涙が溢れてくる。画面がぼやけるのを煩わしく思いながら、何度も打ち直して、なんとかここまで来れた。

今日投稿しないといけないと思った。



貴女の作った曲が大好きでした。
沢山の素敵な曲をこの世に生み出してくれてありがとうございました。



ご冥福をお祈りします。





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