-【昭和の日】に【昭和町】で【昭和の文化】を味わうおまつり。- 【 どっぷり、昭和町。】
-【昭和の日】に【昭和町】で【昭和の文化】を味わうおまつり。-
【 どっぷり、昭和町。】
毎年四月二十九日には【どっぷり、昭和町。】を2006年から大阪METRO昭和町駅近辺で開催しています。
残念ながら、新型ウィルス感染症のため昨年2020年度と今年2021年度の開催は見送りとなります。
「どっぷり、昭和町。」このお祭りは、このキッチンバー混が所在する寺西家阿倍野長屋(文化庁登録有形文化財第27-0268号、大阪都市景観建築賞大阪市長賞)から始まり、大阪METRO昭和町駅周辺を中心に阿倍野を代表する地域おこしの恒例おまつりにまで発展途上したと思います。
そんなイベント発起人であり2011年まで実行委員長として活動してきたわたしが、何も無いところから初めたきっかけは、
この長屋の中国料理AKAで働くことが始まりで(元々はキッチンバー混、AKA、旨魯は同じ会社系列店舗でしたが今は別経営。)、多くの喜びを、お店で体感してもらうにはどうすれば良いかばかり考えていました。
でも住人しか利用されい昭和町駅、知名度の低いまちの新しいお店に誰も来ません。
友人に素敵な木造建築なのでおいでと告知しても、それだったら京都に行くと回答され、心斎橋から約10分の昭和町より、30分以上かけて京都に行く事のほうが価値があるのでしょう。距離ではなく知名度と好奇心が必要で、来たことない知らない人でも想像させれるにはどうしたら良いか課題だと感じました。
当初は暇だったこともあり、それでもお越し頂く1人1人のお客様がとても有難く感じました。少しずつリピートにも繋がり、御来店されるお客様をお店の中でどれだけ喜ばせるかを考えているものの、いつしか、
暖簾をくぐって来店される方だけがお客様ではなく、道ですれ違う人や電車のホームの向かいにいる人も、小さな子供も大人になってからなど、まだお店を知らないあらゆる人達が、いつかはお客様として来店してくれるはずだと思うようになり、お店だけでは無く、この長屋、駅から長屋までの道を掃除し始め、毎日のまちの掃除をするようになりました。
お店に来店された方だけがお客様では無く、まちにいる全員がお客様だと思ったからです。
掃除するなかで、昭和町に住む人々はまちの魅力に気づいていないように思いました。
身近な草花も見慣れた風景で当たり前に思うと見向きもせず、誰もその美しさに気づかない。でも花瓶に飾ったり額縁に入れ作品にすることでアートになる。昔から昭和町に住む人達にも、初めて昭和町に魅力に気付いてもらい町がもっと活気溢れ、元気・エネルギーある人がもっと昭和町に集る、お店は後で先に昭和町というまちをプロモーションできないかと考えました。
SNSの無い時代にどうすれば昭和町を知ってもらえて、わざわざ行きたくなる理由をつくるにはどうすれば良いのかわからなかったのですが、たまたま「みどりの日」である4月29日が2007年から「昭和の日」に改名することに目を向け「昭和の日」なら「昭和町の日」、しかもこの長屋は「昭和建築」。
【昭和の日】に【昭和町】で【昭和建築の文化財】で【昭和】を味わうおまつり、【どっぷり、昭和町。】。
【昭和】が言葉並びすると響きが気持ちよく、起爆剤として仕掛ける切欠になると考えました。
何もわからずどうすれいいのかわからないので、大阪府知事と大阪市長に会いに行って相談しようとしましたが門前払いで、いろんなところにたらい回しにされました。当たり前の話です。熱い思いもありますが無知な分、行動にうつせたのでしょう。
【昭和】を機軸テーマとして、落語や音楽、昭和を匂わせる懐かしくて新しいお年寄りからお子様まで幅広く目一杯触れてもらえる4月29日を目指し目的も考えました。
① デジタル化された便利な現代には無い、アナログな人の温もりの必要性の認知。
② 使い捨てのこの時代(大量生産、大量消費、大量廃棄)に価値ある木造長屋建築や庭、自然の必要性を再認識
してもらい、後世までこの文化や建造物を多く遺産していきたい。
③ 昭和という時代(戦前・戦後・高度成長)を再確認し、未来への道しるべに。
④ 昭和町というまちを大阪中・関西圏・日本中・世界まで認知してもらう。
⑤ 昭和町の地域貢献、お年寄りからお子様まで幅広く喜んでいただく。
⑥ 外部からわざわざ昭和町に来る人達を増やし、経済効果へ。
⑦ 日本全国の昭和町にて【どっぷり昭和町】同時開催を目標。
その為に
【落語】は生活の潤滑油といえる「笑い」これは温もりあるコミュニティーであり、そして見えるもの・聞こえるものが、噺家さんの世界観が想像力により宇宙へまでに広がる、これは①【デジタル化された便利な現代には無い、アナログな人の温もりの必要性の認知】をというメッセージです。地上の生命体で人間だけが発明した「言葉」という道具で挨拶としてコミュニケーションを諮る、インターネットで世界と繋がり便利で必要な道具ですが、アナログな言葉の力は温もりを感じます。落語の魅力にデジタルを超えるトキメキを感じます。
【ライヴ】はスペインに所在するガウディの代表建造物「サグラダファミーリア」がスピーカーの役割もあると聞き、この長屋の二階の中から外に見下ろす形式で演奏し、町中に音楽が共鳴するスピーカーになり、そして文化財である長屋自体がアートですが、アーティストが中で演奏する姿は、長屋が絵画でいう額縁の役割を兼ね、中のミュージシャンとの一体感で完全なアート作品になります。古いだけの建物も使い方により、価値をさらに高めます。
これは②【使い捨てのこの時代(大量生産・大量消費・大量廃棄)に価値ある木造建築や庭・自然の必要性を再認識してもらい、後世までこの文化や建造物を多く遺産する】というメッセージです。この寺西家阿倍野長屋も大切に使い続けることにより、10年後100年後は今よりさらに価値が高まります。壊してマンション、それが今の形で便利なのでしょうが、人の心の何か大切なものを失う気がします。
食もテーマでした。
日本は自給率が低く、逆にヨーロッパは自給率が高い、この理由は隣接する国がなく侵略される危険が少ないため、土地に意識が弱く土地の利用使用(農耕)が減少したようなお話を聞いたことがあります。同じ理由で土地に執着がなくなり都心にばかり人が集りやすいのでしょう。
もともと大阪は「大大阪」ともいわれ、船場商人が活躍し、古くは「天下の台所」、「水の都」を活かした経済の中心地だった活気を復活したい。
あと
昭和町というまちは、大阪阿倍野の昭和町をはじめ、東大阪市、泉大津市など日本全国に確認しただけで、99箇所も昭和町は所在します。
最終目標として⑦の4月29日は日本全国昭和町の日に、そしてこの【どっぷり
地場産業・町おこしを「昭和」をテーマに同時におまつりを開催できたら経済効果もあり、楽しいなと思いました。
今は地元の方々に引き継いで頂き、4月29日は昭和のおまつりとして長く続く素晴らしいイベントになりました。
昭和町にもたくさんお店も増えまちの認知度もあがったと思います。
今年の4月29日は初めての雨です。
2019年までのおまつりの日は快晴でにぎやかでした。
このまま消滅するのか、また復活するのかは、わたしにはわかりません。
何も無い0から初める事はとてもとても大変です。
この1年大切なものを再確認することができ、多くを学んだと思います。
昭和は何も無い0から復興し、発展した激動の時代でした。
昭和から平成、令和になり、わたしたちはまだまだ未来へ進んでいきます。
昭和町、このまちに、多くの喜ぶ笑顔がたくさん見れる日が来るのを楽しみして、あの頃の気持ちを忘れずに進んでいきます。
キッチンバー混 岸本
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