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Colstrains
2015年4月11日 00:32
* * * 胸騒ぎがした。母の取り留めもない電話を受けて、予定を早めて直ぐにでも帰らなくてはいけないと、仕事の着信が鳴り止まない携帯電話を見ないようにして、エアバスに飛び乗った。 私は逃げた。どうしても、その町に居られなかった。居ちゃいけないんだって、思い詰めた。 そして、逃げた。本当は、その役は私ではなかったのだ。 今、幼かった頃の、街灯の明かりも切れたの見知らぬ通り、得体