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白斑を気にしなくなった日


「ねえ、眉毛白くなってない?」


2010年ごろ、授業中に友達に言われた一言。ストレスかなーなんて笑いを取っていたわたしですが、ちゃんと皮膚科で診てもらったところ、わかったのは皮膚が白くなる病気になっていたことでした。

尋常性白斑

皮膚の一部分がメラニン色素が作られず、日焼けもせず白くなってしまう皮膚の病気です。なんでこうなったのか、原因はよくわかっていません。

今も顔の右側、首、耳の後ろが白くなっています。右の眉毛とまつげが白くなっているので、毎回マスカラと眉毛書きは必須。日焼けをするとさらに皮膚が目立ってしまうので、日焼け止めも必ずつけたり、白い部分に市販のファンデーションを塗ったり…。でもなかなか自然な色に塗れません。

いやーめんどくさい、めんどくさい。


そんな中、通っていた病院で教えてもらったのが「カバーマーク」

予約してマンツーマンでカバーしたい部分のメイク用品とコツを教えてくれるんですが、説明が的確で、どんどん白い皮膚が消えていつもも肌ぽくなり…

「すごい、白斑じゃないみたい!!」

鏡の前のわたしはめちゃくちゃ自然な皮膚をしてました。メイクでこんなに変われるんだな、と実感しましたし、気持ちが軽くなった気がしました。何度もなんども鏡で見返して、家でメイクを落とすのが名残惜しかったです。メイクを落として白い皮膚を見ながら思ったのは、

「ああ、この皮膚は隠せるんだな。自分にもできそうだ。」

なんか、うまく付き合っていけそう。

わたしにとってはハードルが下がったのが大きかったと思います。メイクというありきたりな方法でしたが、わたしの心を救ってくれた魔法です。今も愛用しています。


ちなみに。以前、刀剣乱舞のいまつるちゃんのコスプレをした時があったんですが、彼は髪で顔の右側しか見えていないので、わたしの白い眉毛が役に立ったのでした。その時だけは「白くてよかったー」なんて思ったり。