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世界から香りがなくなった日

ワイナリー巡りをしてる途中に、突如香りがなくなった。
ひどい咳をして、その後は無味無臭。
一本10万円のワインを試飲したのに。無味。

帰ってチキンラーメンを食べたが無味無臭。
白湯味。

香りが好きで
香りに敏感過ぎて面倒な時もあって
美味しいものが好きで
何を食べるか絞るのが大変な時もあって
それがいまや
世界は無味無臭。
たばこの匂いも全然気にならない。
喫煙所の隣でご飯食べられる。

味はしないけど口の中の感覚はあって
味と触感は違うのだと今更気づいた。

甘味・塩味は味。
辛味・苦味・清涼感・油分・添加物・アルコール感は触感に近そう。
なので、後者は分かる。

だから、ビールはおいしい。

そして案外脳の記憶で食べられる。
これってこういう味だったよね&触感で食を楽しむことができることがわかった。
味がしてた時も、本当に目の前のものを味わえてたか分からなくなるくらい
「きっとこういう味だろうな」で案外楽しめる。

無味無臭の世界はちょっと寂しいけど
今はまだ辛さとかなくて
むしろ周囲の予期せぬ匂いに振り回されてたから
ある意味平和で静かな世界でもある。

心配なのは、味がしないから食べ物への興味は薄くなるので、栄養偏らないように。
「お腹いっぱい」もよくわからなくなった気がする。
今は栄養素とカロリーでご飯選んでる。
と思ったけど味がしてたときも栄養素とカロリーでご飯選んでたなー
そう思うと
あまり変わらないのかも。
頭でっかちで世の中見てたのを気付かせてくれるための時間なのかも。
神様がエンゲル係数減らしてくれてるのかも。笑

でもやっぱりちょっと寂しいけど
焦っても治らないだろうから
のんびり今の感覚を楽しみますか。


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