プリトヴィッツェ国立公園

ゆっくりと流れる水の音。歩道の周りにはたくさんの植物。

湖を覗いてみると小さな魚がゆらゆらと浮き、そして泳いでいる。

水の透明度は晴れた日に映る青い空。そこにソーダの絵の具を足していったよう。

ツアーで一緒に来たオーストラリア人と話をしながら、国立公園の歩道を歩く。

世界にはいろんな青がある。クロアチアの青も綺麗だ。

自然の青は美しい。添加物もない。洗練された天然の青。

それは地球という、大地にある山々でひたすらろ過され、

神さまがそこにピュアな一滴の青を垂らし、染められた色。

障子に色がじわじわと染み込んでいくように水の色を変える。

空気はどこまでも広い。都会の喧騒で小さく圧縮されたものではなく、

一つ一つの粒がのびのびと息をしているような。

ツアーも終わりに近づき、バスの停車している場所へ戻る。

バスの止まる高台の上から、眼下に広がるプリトヴィッツェという自然の楽園を眺め、

色の深海に眠っていた地球の色を肌に感じていた。

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