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映画を普段見ない人が今までに劇場で見た映画を語ってみる

映画を普段あまり観てなさそうな人に「最後に映画館で観た映画って何?」と興味本位で訊いてみる事がある。

その人の映画というものに対する余計な思い入れが無い分、逆にその人の個人史や、通ってきた時代みたようなものが垣間見れる気がして、それが結構面白いのである。

私も映画をあまり観ない部類の人間だ。映画やアニメよりも漫画や小説、写真や絵などの静止した表現スタイルを好む。

ネットやスマホで無尽蔵に映画やドラマが観れる時代である。しかしながら私にとっては、漫画や本を読むのとは異なり「スクリーン画面の前に鎮座して、それを2時間見続けなければならない」という行為は、どこか忍耐を強いられるものがあるのであった。

そんな私が過去人生で「劇場に足を運んで鑑賞した数少ない映画作品」を紹介してみたい。1970 年代〜2010 年代までの「ベスト 16 作品」
・・でも何でもないし何の脈絡も無いカオスな 16 本です。


東映まんがまつり(197? 年)

記憶を辿ると、生まれて初めて映画館で見た映画は「東映まんがまつり」という、毎年夏休みに上映されていた3本立てか4本立てのシリーズもののどれかである。

子ども向けアニメと、子どもが主人公のオリジナルの実写ドラマ、トリはロボットアニメか戦隊ヒーローものだったか。小学校に上がる前か上がったばかりかで、非常に曖昧模糊として色褪せた記憶である。

何となくだが、『ふしぎなメルモ』という手塚作品がラインナップに入っていたような気もするが、観たのは自宅か学校でだったかも。

火の鳥(1978 年)

単独上映作品で初めて観たのがこれだった。いや、これも2本立てだったかもしれない。母のスクラップブックに当時のチケットやパンフレットが取ってあったはず。

実写とアニメと特撮が合成された実験的な作品。脚本はいちばん最初の『黎明編』を下敷きとしているようであるが、こちらも何せ大昔の話過ぎてほとんど憶えていない。

夏だったのかな、映画館というのは冷房が効いていて涼しいな・・と。

映画ドラえもん のび太の恐竜(1980 年)

記憶にちゃんと残っているのは確か小学4年の時に友達家族と観に行ったコレである。

現在も続く長編ドラえもんの記念すべき第一作目。

映画で初めて泣いた記憶。間違いなくファースト作品にして最高傑作かと思う(多分3作目までしか観てないけど)。その後 2000 年代にリメイクもされたようだ。次作の?『のび太の宇宙開拓史』も連れて行ってもらったような気もするが、そちらは印象が薄い。

その世代を代表するカトゥーン・キャラというのがあると思う。私より少し上の世代だと「鉄腕アトム」や「鉄人 28 号」、下の世代だと何だろう、アンパンマンとかポケモン、セーラームーンにプリキュアあたりか?

私はドラえもんっ子であろう。ドラえもんに感動して、漫画読みの趣味がおっさんと成り果てた今でも続いている。自分の中のクリエーター番付では映画監督なんかよりも漫画家が最上級にエラいのであった。

2001 年宇宙の旅(1980 年頃)

当時住んでいた家の目の前の理系の大学の学園祭の催しで上映されていた。

当然ながら小学生には全く理解できなかった(ちなみに「アンパンマン」を知ったのもこの時で、それはその学祭の子ども向けイベントでやっていた紙芝居であった。あれって最初は紙芝居だったんじゃよ)。

猿人たちが謎の物体「モノリス」を囲んで吠えたてるシーンと(あまりにもリアルで、本物の猿に演技をさせていると思っていた)、猿人が空中に放った骨が宇宙ステーションにモーフィングするシーンは強烈に印象に残っている。

後年、20 代の半ば頃に初めて全篇を通して観たのだったか。以来「心の映画ベストテン」の上位3位以内をキープしている金字塔的な大傑作である。

アーサー・C・クラークの原作は原作で、この映画の謎のディティールを知るにも面白いのであるが、映画史上唯一の「原作を超えている作品」であるかもしれない(そう言えば「インターステラー」はかなり「2001 年」に肉薄していた)。

SF 映画ファンの間では『猿の惑星』派と『2001 年』派に割れる傾向があるが、断然「2001 年派」である。

そろそろまた、どこかでリバイバル上映されてほしい。

ところで、キューブリック作品は、どの場面を静止画に切り出しても美しい。元々スチールのカメラマンだったんだっけ。

ブッシュマン(1981 年)

何だろう、『機動戦士ガンダム』の三部作の一作目が立ち見でしか観れなくて「じゃあコッチにしよう」、となったのかな。しかし傑作コメディーではある。

主演のニカウさんは Wikipedia によれば 20 年ほど前に推定 59 歳で亡くなっているとの事。合掌。

幻魔大戦(1983 年)

小学校の卒業を控えた春休みだったか冬休みに観に行った。

宇宙が滅ぶような絶対的な危機を前に、「力」に目覚めた世界各国のサイオニクス戦士たちが集結。ガンダムの「ニュータイプ」もそうだが、厨二心と選民意識をくすぐる設定である。主人公の「丈」の出来のいい親友が、丈の超能力に嫉妬して闇堕ちするくだりが好こ。

音楽と声優陣がやたらと豪華。リアル・アニメーションの先駆け的な作品で、子供心にキャラクターの造形やアニメーション効果、背景美術に仰天した記憶。吉祥寺の映画館であったが、劇中のワンシーンにまさにその吉祥寺が出てきたりして。

今までに観たアニメ映画の中で、いまだにこの作品が No.1 かもしれず、何年かに一度、観返したりする。そう言えば、当時の母が、テレビ CM で繰り返される「ハルマゲドン」に「春巻丼って何」と。

さらには「ナウシカ」の衝撃もこの年ではなかったか。

摩天楼はバラ色に(1987 年)

バイト先の友人と「ヒマだから映画でも観に逝こうぜ」、と。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で大ブレイク、当時ブイブイ言わせていた(死語)マイケル・J・フォックス主演。「あっ、マイケルやん。」と、チケットを買ってしまう。

ニューヨークのエリートビジネスマンが転落してコカインとか吸いまくっていたような話だったと思う。「金返せ」と思ったのだけは憶えている。

レッド・スコルピオン(1989 年)

「人間核弾頭」ドルフ・ラングレン主演。『ロッキー4』でスタローンの宿敵ドラゴを演じた肉体派俳優である。

高校の卒業を控え、大学の合格通知も得た時分だったろうか。クラスメイトと「ヒマだから映画でも逝こうぜ」と。で、「あっ、ドラゴやん。」と。

以上。続編が存在していた事実を今さっきググって知るに至る。

人生で最も多感な中学・高校時代を通して観に行った映画がこの2本って・・。

紅の豚(1992 年)

引用:https://www.ghibli.jp/info/013772/(トップ画像も)

駿信者な友人に誘われて初めてジブリの映画を観に行った。尺がちょっと短いなと思ったけど、今思えばそれがいい。

この後が『耳をすませば』で、この前が『おもひでぽろぽろ』あたりだっけ。ジブリはこの頃までかなあ。。

時の翼にのって / FAR AWAY SO CLOSE!(1993 年)

この何年か前に VHS レンタルで観た『ベルリン・天使の詩』の続編。

テレビでやっているようなハリウッド系映画しか観たことがなかったのと、妙に何かがシンクロしたのとで「ベル天」にはたいそう衝撃を受け、その場で3回連続で観るなどして「心のベストテン第1位」はこんな映画だった。ダンスフロアに華やかな光、僕をそっと包むようなハーモニー、ブギーバック、シェイク・イット・バック、神様がくれた甘い甘い MILK & HONEY・・。

このリストの中で自分の意思で自分1人だけで観に行った作品はこの1本だけである。チケットぴあ(懐)で予約して、渋谷の(たぶん今はもう無い)ミニシアターで。

その後、監督つながりで『さすらい』『パリ・テキサス』『夢の涯までも』など、その当時レンタルビデオ屋にあったヴェンダース作品を一通り観るに至り、「ロードムービー」というジャンルがあるのを知る。

この前の『PERFECT DAYS』も劇場で観たかった。。

平成狸合戦ぽんぽこ(1994 年)

引用:https://www.ghibli.jp/info/013772/

その当時通っていた専門学校の仲間と何となく。ジブリでいちばん地味な作品かも。

多摩ニュータウンが舞台なので(多摩っ子)、まあ没入はできた。

ワイアット・アープ(1994 年)

当時ブイブイ言わせていた(死語)ケビン・コスナー主演(何でブレイクしたんだっけ??)。一緒に観た女の子に感想を聞くと「つまらな過ぎてどんな話だったか全然憶えてない」と(半分寝ていた)。俺も何ひとつ憶えてない。

GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊(1995 年)

バイト先のヲタな先輩に試写会に連れていってもらった。

生で見た押井守監督も原作の士郎正宗も何も知らずの予備知識無しで観たのだが、こちらも先の「幻魔」(と「AKIRA」)同様にエポックメイキングな大作で面白かった。

その後、原作漫画も購入。

インデペンデンス・デイ(1996 年)

全篇面白かった。ヒット要素しかない。その後もこの手の人類滅亡系・ファーストコンタクト系のヒット SF 映画は大体抑えている。

ゴダール・ソシアリスム(2010 年)

いきなり時代が 14 年もワープしたが、この頃からの数年は、その空白の十数年とは打って変わり、当時の仕事の関係で月に1度は映画館で観ていた。

映画の神様、ジャン=リュック・ゴダール監督の遺作になりそうだという事で、『勝手にしやがれ』も『気狂いピエロ』も意味不明で全く理解できなかったのに観に行ってしまう

が、もっとイミフで理解不能だった。タダで観ていたので「金返せ」とはならなかったけど「時間返せ・・」っていう。

ジョージ・ハリスン / リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド(2011 年)

ビートルズ関連の映画なら観ておかねばと勇んで映画館へ出向いたが・・3時間半は長いよ!他のメンバーがほとんど出てこないわ、元奥さんとか関係者のインタビューも冗長だわで、私程度の軽度のビートルマニアには拷問だった。

上映中に「途中休憩」がある映画を観たのは後にも先にもこれだけである。


以上、かなり何の参考にもならない映画批評でした。

春ですね

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