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フリーランスのライターの単価と理想像

フリーランスになって気づけば半年が経とうとしている。

なりたての頃は「家賃払えるかな〜」だなんて心配したものだけど、今はありがたいことに会社員時代よりも1.5倍〜2.5倍は毎月当たり前のように稼いでいる。

稼げるようになったの仕事の仕方に変化があったからだろう。

最初はクラウドソーシング中心、単価も文字1〜2円のお仕事が多かった。それに対して、今は会社ホームページのライティングだとか、採用ページの運用含めてのライティングが多く、かかわる時間も1つ1つにたいして増えた。だから、単価も最初の私が聞いたら驚くくらい上がった。

たまに、「え?これ書くのにそんなにお金もらえるの?」と言われることがある。

そう思われるのはとても納得だ。

実際、企業でライターをしていた時は、基本給換算で私が500ページ編集リライトしても、50ページ書いたとしても毎月一定の額だったし、会社としてはどのくらいの利益が出ているのかだなんてわからなかったから。

でも、時間にも場所にもとらわれない、時給換算という概念が難しいフリーランスの単価は、分解して考えるとその妥当性がわかる。

例えば1本の取材記事を書くとしよう。その時に私がする作業はこんな感じ。

・取材準備 2時間
・取材 移動込みで3時間程度
・構成案の整理 1時間
・文字起こし 2時間
・執筆 2時間
・校閲 1時間
・提出+修正 n時間

そう。意外と時間がかかるのだ。特に私なんかは取材準備にとても時間をかける。

質問案の策定からお願いされた場合は、ターゲットのすり合わせ、届けたいことはなにかということをすり合わせてから質問案を策定するのがデフォルト。さらに工数は増える。

でも、意外とライターが1つの記事を書く工数を発注側に理解されていないことが多い。

おそらく本気を出せば早く書ける。でも、結局のところ、淡々とした記事になってしまうと届くべきところに記事は届かない。

それが苦しくてフリーランス、ライターを辞めてしまう人も多い。せっかく素敵な文書を書くのに、さみしいなーと思う。

とにかく実績が欲しかったこともあり、先々月くらいまではかなりの本数をお受けしていた。

だから、普通に稼げる流れが作れるようになった。

しかし、本数をお受けするということは、一つひとつの記事に腰を据える時間が短くなってしまう。だから、どうしても自分が納得できないものができてしまったりしてモヤモヤが残る。

その実績を見たクライアントも、私のことを良いライターだとはきっと思ってくれない。

ここまで読んで「本数を大量に受けたとしても腰を据えて書けばいい」そう思う方もいるでしょう。しかし、残念なことに一人暮らし、扶養外だと払うべきものが多い。だから、綺麗事を言ってはいられない状況でもある。

企業にいた時、もっとどしっと構えて仕事をしろと怒られたことがある。当時は納期前に一人で30ページ×4冊のディレクションとライティングをしていたから無理だと思っていた。それで「本当ならそうしたいけど、今の体制なら無理だと思うし、残業したところで朝方の私はおもしろい文章を書けなくなる。だから始発で来てる」と反論したのが懐かしい。

そんなことを思い出したり、今日まで何名かの編集者の方とあって思ったことがある。私は、届けたい人に届く記事を丁寧に紡ぎあげたいと考えるようになった。

だから、生意気ながらも自分が理想とするライティングができるよう、適正な価格でお仕事がしたいし、できるように心がけようと思う。

本数を減らすことで、多少月収が下がることは覚悟しなければならない。でも、それでもいい。

どんなに短い記事だったとしても、誰に届けたいか、どんな風に感じて欲しいかを考えて発信できる発信者になろう。

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