自然の中で読みたい本(「記憶のつくり方」)|本と巡る季節
私の日々の傍には、いつも本がある。
美しい言葉の組み合わせにジーンとなる時もあれば、ぶつかった壁を打ち破るヒントを探して貪るように読む時もある。
小説の世界観に没頭したい時もあれば、仕事に関連するビジネス書や、コミュニケーションの本ばかり読んでいる期間もある。
旅に行く時は、その土地の本を読むし、季節に合わせて読むこともある。
その日、何を読んでどう考えたのか、記していくことで見えてくるものがきっとある。
そう考えて、「本と巡る季節」を始めることにしました。
先週は石垣島、竹富島へ少し長めの旅行。
写真は竹富島の西桟橋。見たこともないようなクリームソーダ色の海に、夜は天の川もはっきり見える星空。
これまで生きてきた中の「一番」をたくさん更新した旅でした。
自然を求めて旅をするとき、いつも持っていくのは長田弘さんの「記憶のつくり方」。
小さな頃の記憶や旅先でのエピソードを記した散文詩集です。
長田さんの言葉に触れていると、気持ちがスッと透き通るような気持ちになります。
その時々によって、心に残る詩も違うのが面白い。
今回響いたのは、「ルクセンブルクのコーヒー茶碗」。
堅くてこわばった日々のなかに、柔かでしなやかなこころを失うことの危うさを考える。ちがった街では誰に会うこともない。忘れていた一人の自分と出会うだけだ。その街へゆくときは一人だった。けれども、その街からは、一人の自分と道づれでかえってくる。
そうそう、旅に出るとふと心の中から立ち上がってくる自分の想いがある。
そこで感じたことを、満員電車に乗る日々の中でも忘れたくないなぁ。
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