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【アンコンシャスバイアス大賞インタビュー vol.2】アンテナを張り巡らせて、行動して

2023年1月31日、第1回「アンコンシャス・バイアス大賞」の授賞式をオンラインでおこない、4つの受賞作品を選出しました。

アンコンシャスバイアス大賞とは…
Colorbathが2022年から取り組む「おずもなラジオ」発のリスナー参加型プロジェクト。「アンコンシャスバイアス(無意識に持っていた、物事への凝り固まった視点や考え方)」への気づきを、恥ずかしいものや直さなければいけないものとしてではなく、他者とのコミュニケーションに役立てていこうというメッセージを込めている。

みなさんからお寄せいただいたメッセージを読み、対話をしながら、私たちもこの賞を続け、社会にインパクトを届けていく意義を噛み締める時間となりました。

そして今回「総合部門」「社会メッセージ部門」「途上国ラベリング部門」「行動変容部門」の受賞者4名の方に、インタビューを敢行。

エピソードの背景や後日談だけでなく、Colorbathと出会ったきっかけや、今後の歩みまで、さまざまなお話を伺うことができました。

第2回「アンコンシャス・バイアス大賞」は、来たる4月に実施予定。
日常生活の中で「当たり前が変わった瞬間」に想いを馳せるきっかけにしていただけたら嬉しいです。

■みきてぃさんの応募作品

アンコンシャス・バイアス大賞、面白そう〜と思って、何かあるかな?って考えているときに、初めは「応募するようなものはないなぁ」と思っていました。しかし、オズモなラジオを聴いていていた、ふと分かったのです。応募するようなものがない=何か賞が取れるようなものがないと考えていたのではないかと...。こういったものに応募するときは、賞を狙いに行くんだけど、賞を狙うと取れなかった時に、がっかりしたり、落ち込んだりするので、次への意欲がなかなか湧かないという循環に陥っているのではないかと...。賞を取るとか取らないとかそういうものではなく、自分の足跡を辿ったり、振り返ったりして、これからの道をよりよくするために、応募していると考えれば楽しくなるんじゃないかという考えに、最近なりました。そう思えてから、今年やってみたいことに、自分なりの教育論文を書くという目標ができました。せっかくなので、自分の目指しているテーマと合致する応募があれば、出してみようと思います。なんか、上手い文章になりませんでしたが、自分の中に小さな芽がぴょこんと飛び出してきたので、ツラツラと書き綴ってみました。

今回応募があった作品の中には、「書いている間に、新しい目標や行動指針が決まった」というものがいくつかありました。

私たちにとってそれはまさに「うれしい想定外」
なかでも、「何かの賞に応募する」際の心の動きを丁寧に綴ってくださったみきてぃさんのエピソードは、Colorbathスタッフもまだ言語化できていなかった大切なものをもらったような気がして、とても嬉しかったことを覚えています。
みきてぃさんは「行動変容部門」の大賞に選ばれたことに対して、「驚きました」と語りつつも、オーストリアはウィーンから、快くインタビューに応えてくださいました。

■アンテナを張り巡らせて

みきてぃさんは、ウィーンにある日本人学校で教員をされています。
小学校と中学校が併設されており、みきてぃさんは小学1年生の担任をしながら、中学校の数学の授業も受け持っているそう。

世界に飛び出す挑戦をした背景には、Colorbathの存在がありました。

SDGsに関わるイベントに参加した際、吉川・椎木も所属するGlobal Shapers(「世界経済フォーラム(ダボス会議)) のことを知ったみきてぃさん。当時勤務していた徳島県上板町立高志小学校に出前授業にきてもらったことをきっかけに、Colorbathとのコラボレーションが始まりました。

2019年の「グローカル交流」

2019年には高志小学校にネパールの子どもたちと先生を招聘。ホームステイプログラムも実施した中で、「世界を見たい」という想いが強くなり、在外教育施設に応募することを決意したとのことでした。

その行動力はもちろんですが、自分が興味があるところにアンテナを張り巡らさせ、地道に縁をつないで機会を増やしていく姿勢が印象的でした。

■人間の真逆ってなんだろう?

通勤中の電車の中で「おずもなラジオ」を聴いてくださっているみきてぃさんは、
最近印象的だったエピソードとして、インターン生のあっすーとかなっぺが二人で話していた回を挙げていました。

二人が「私たち真逆だよね」という話をしているのをきいて、「人間の真逆ってなんだろう」って考えていました。一方で吉川さんや椎木さん、那波多目さんが出ている回は、知っている人だからこんな姿勢で話してるんだろうな〜とか想像したりして楽しんでいますね。

メンバーの人間性やユニークさが前面に出てくる「おずもなラジオ」。
みきてぃさんならではの「人間の真逆ってなんだろう」という問いには、私もハッとさせられるところがありました。

■世界から受け取ることができる刺激と経験を、子どもたちに

「アンコンシャス・バイアス大賞」に募集するエピソードを考えているプロセスで、「賞をとって結果を出す」ことよりも、「自分の考え、やってきたことをまとめる」ことの大切さに気づいたみきてぃさん。

文章を書くことには苦手意識もあったそうですが、日本人学校で働いたからこそ気づいたことを、まとめていっているそうです。

日本人学校なので基本的には日本にある学校と同じようなんですが、10時ぐらいに軽食を食べるのをOKにしたり、小学4年生までは親のお迎えがあったりと、現地の学校に寄せている部分もあるんですね。実際に現地の学校の先生に聞いてみたり、自分の実践をまとめたりすることで、国や地域、文化が違う中でどう生活して、どんな教育をしていけばいいのかを考えられればいいなと。そしてそれを、日本に帰った時に子どもたちにも伝えられるようなカタチにしたいですね。

ウィーンという場所で、世界から受け取る「刺激」や「経験」の大切さに改めて気づいたというみきてぃさん。

世界に目を向けて、自分の生活にフィードバックしていける子達を増やしたら、もっと世界は良くなるなって思っています。

帰国後は、日本と世界をつなぐ土壌を学校に整えるコーディネーターになっていきたいとお話しされていました。

今回お話をお聴きしたことで、自分の当たり前が変わった瞬間を受け止め、行動に変えること。そしてそれを、周りにいる人たちに広げていく機会やエネルギーを持つことの大切さを知ることができたように思います。

みきてぃさんとは、今後も教育分野にとどまらず、さまざまな場面でコラボしていくことができそうです。

一緒に創っていける未来が、とても楽しみになりました。

みきてぃさん、ありがとうございました*

【第2回アンコンシャス・バイアス大賞エピソード募集中】

「アンコンシャス・バイアス大賞」とは、日本・ネパール・マラウイの3カ国を拠点に教育とソーシャルビジネスに取り組むColorbathが主催する、「3分で参加できる」エピソード応募型企画です。

今日、世界は変わらないかもしれないけれど、ささいなきっかけを掴めば「物事の見方」は変化します。物事の見方が変化すれば自然と、次に何をすればいいか見えてきます。

日常生活の中で、または誰かと会話をしている中で、「はっと気づいたこと」「自分の持っていた当たり前がわかったこと」はありませんか?

・一見ミスや失敗と思えたことが、時間が経つと違う意味合いを持って現れたこと。
・感情が揺さぶられたけれど、その分学べたこと。
・誰かと話していて、考え方の違いを乗り越えて、理解し合えた・つながれたと感じたこと。

みなさんにとってのそんな瞬間を、ぜひ私たちに教えてください。

一緒に味わい、シェアしていきたいなと思います。

▼応募はこちらから