『見てたから、ずっと』【140字小説】

「私が行きたい場所当ててみてよ」
「試すみたいなの苦手なんだ」
「いいからいいから」
食べたいもの。欲しいもの。君のことなど何も知りゃしないのに全てのクイズに正解する。
「凄い! 何でも知ってるんだね」
「僕のことは聞かなくていいの」
彼女は一等微笑んだ。
「大丈夫、全部知ってるから」

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