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「つながりはボードゲーム展」の開催記録の話。

2023/06/09(金)-13(火)の間に、心斎橋のギャラリー「アートハウス」様で行った、「つながりはボードゲーム展」の開催発端から開催までの話を残しておきたいと思います。

割と思い付きや、やってみたかったことなど、「先行き不透明」で始まり、終わった企画展になります。w
いや、ほんと適当にやったわけではなくて、何かしら新しいことがあるんだろうな、ってぼんやりしたイメージで始めた企画展です。新しいことがありすぎて、事前に考えきれてない、っていう感じではあるんですが。

何もかもがほぼ初めてで、(あんまり聞いたことないでしょ? ボドゲのイラストを描かれた方の企画展なんて)思っても見ない収穫なんかもあるかもー、ぐらいでやってます。
あ、一応意図もあるんですが、それは最後に書きます。


1.COLON ARCのイラストレーター事情

最初の話に移る前に、少しこの辺に触れておきたいと思います。
COLON ARC自体は、個人事業主、つまり1人で何もかもやっています。
ボードゲームの企画から開発、ディベロップや生産まで何もかも1人です。もちろん、外注するんですが、その手配や選定まで1人です。

そんな中で、イラストレーター周りはどうなっているのかというと、「足で探しています。」
いいように言っているように見えますが、割と地道ーに探してます。

ボードゲームをいくつか作るようになると分かるんですが、「ゲームに合ったイラスト」というのをイメージとして持つようになります。
企画や開発の段階で、それに沿うイラストレーターを探すことになるんですが、私の場合、

1)過去、出会ったイラストレーターリストから探す。
2)コミティアなど即売会で探す。
3)アートハウス様ほか、ギャラリーで探す。
4)インターネットで探す。

っていうことをしています。
個人的にアナログのイラストがスキなので、1~3が主になるんですけど。
また打ち合わせの都合などもあって、可能な限り関西で活動されている方で探すことが多いです。
※活動されているだけで、住まわれているのは他府県とか割とあります。


2.発端

「せっかく皆さん、独自で活動されている作家さんなんだから、その作家活動とボードゲームを繋げられないかな?」とか思うわけです。同人のボードゲームで「無料イラスト」だったり、「イラストのないもの」だったり、「イラストが準備できないから作れない」だったり聞くわけで。
※実際の話を書くと、以前に比べると大分減ったように感じます。世代交代って感じですねー。自分で描ける人、描く人、様々増えましたね。

例えばの話ですが、私の好きなイラストを描かれている方がイラストを担当したボードゲームなんか、割とほしいわけです。
さっきみたいな感じで、つながっていろんな可能性が増えればいいのに、とは割と考えることが多かったです。

そんな中、花見小路日本版のイラストを担当いただいた岬ましろさんから、「ボードゲームの展示会、やってみません?」という話があったので、渡りに船という感じで、やってみることにしました。
※双方、めっちゃ軽い感じで話してました。実際は、持ち帰って検討してやることにしたっていう感じです。

企画展をやるうえで、一番の不安要素「私が素人」という点について、フォローいただけることになって、そこが何とかなるなら、ということでやってみることにしました。
私はイラストも描けませんし、デザインやイラストの学校に通ったり、そういった教室に通ったこともありません。唯一あるとしたら、25年ぐらい前に高校の選択で美術を選択してたぐらい。後、幼稚園の時に、ひたすら厚紙切って何か作ってたぐらい。のっぽさん、大好き。(昭和

不安や不明点、結果の不確定さなど、分かんないことだらけですが、「やってみないと分からない」が個人的に常に思っている1つなので、「やってみよう」ってことで、やってみることにしました。
余談ですが(本当にあんまり関係ないんですが)、私は、「未プレイかつルールを把握していないボードゲーム」を、イメージから評価を上げたり下げたりすることは好みません。
例えば、それが他人の評価を見たときであってもです。
やってみないと分からないなんてことはたくさんあります。まずはやってみようってやつですね。
こういう、「誰もやったことないところを歩く感覚」って割と好きです。生命の保証がある程度あるなら、道のない山を歩くのも好きです。体力がついてこないので、全然ダメなんですが。w


3.募集と準備

そんな訳でやることが決まりました。
アートハウス様は、以前から……そうですね、大体5年以上前から不定期で行くようになっていて、個展やグループ展、企画展を見させてもらってました。
オーナーの方も私がボードゲームを作っており、イラストレーターをずっと探し続けていることはご存じなぐらいで、初めてやってみるにはいいかなと。割と雑談もしてるし。
めっちゃアットホームなギャラリーさんです。ほかの方も言ってましたが、ギャラリーっていう敷居がほぼ無いようなところです。

で、費用面や展示エリアを教えてもらって、日程を決めます。
日程案はいろいろあったんですが、ひとまず私が一番暇な時期にすることにしました。
梅雨なんで雨が心配ではありましたが、ボドゲフリマの直後って辺りの方が重要だったように思います。広報も楽だし、忙しいとあんまり緊張しないし。w

そして、弊社のボードゲームのイラストを担当いただいた方で、アートハウス様に由来のある人、アート活動をされている人という感じで、順番に声をかけていきました。
私が一番想像外だったのが、みんなフッ軽で、ノリがイイってところでしたね。w ※なので、全員には声をかけられてません。先から埋まっちゃった感じです。
皆さん、条件も聞かずにほぼ即答で「参加しましょう」と言っていただいたのを覚えています。なんでだ。こんな不確定な企画展を。w

そんなこんなで、ありがたく開催する、という運びになりました。


さて、そんな訳で準備するわけですが、参加されている作家さんがメインで、私自身は基本的に何もしません。管理部分で、とりまとめや情報の共有でした。
実際、アートハウス様で毎年個展をされている方が多くw、釈迦に説法感しかありません。逆に聞いてるぐらいです。
「取りまとめしているのが偉い」ということを言われて、やってました。

そんな中、やったことは、これくらいです。
1)展示エリアのエリア分け。(ざっくり)
2)ギャラリー費用の支払いやお金面。
3)搬入や搬出のスケジュールの連絡
4)DMやポスターの作成
5)適度な広報

ゲムマでやってることから、ゲーム制作を抜いた感じです。
ただ、4)は正直やってて不安しかなかったです。
なぜなら、参加される作家さんがほぼプロ(っていうか実際プロですし、なんなら学校の講師もいますし)って状況で、まったく習ったことのない、独自で調べながらやってる素人がデザインしたDM作っていいもんか、ってめっちゃプレッシャーでした。
いまだに「大丈夫だったんかな?」としかなりません。w

余談ですが、そういったイラストレーター様の経歴などはイラストの依頼をさせて頂いた後に、実際お会いした時の雑談などで分かったことです。
聞いてて、やべー人だぞー、って思った記憶しかありません。(言葉のチョイスよ
ありがたくゲームに採用させていただいて、ほんと助かりましたし、うれしかったですね。


4.開催・設営

実際のエリア担当なんかは設営しながら決めよう、ってことになってて、設営に参加できる人で展示数を見て、決めてました。

展示をしていただきながら、私は、教えてもらいながら、お手伝いできるところはやるって感じでやってましたね。
おかげさまで、表面だけは分かった感じにはなってます。「すべて分かった!」っていうあれです。なんもわかってません。w 今後も勉強しときます。

実際、この設営の時に全容が初めて見える訳ですが、「点数がめっちゃ多くて、そして、各自めっちゃ圧がある」って話をしてましたね。
全然悪い話ではなくて、たくさん送っていただいてありがたい限りです。
皆さん忙しい合間にご協力いただいて感謝感謝でした。
雨で人が来なかった時も眺めてましたねー。多くてめっちゃ時間かかるし。
※私は博物館で見るのにめっちゃ時間かかるタイプです。


5.開催・開催期間中

全部で5日あったので、それらの中で記憶に残っている話をいくつか書いておきます。

まず、全体的な話ですが、ボードゲームをご存じの方とそうでない方の割合でいうと、大体5:5ぐらいかなと思います。
その中で、メインがボードゲーマーかなという感じなのが、全体の2割ぐらいだったでしょうか。
作家さんでボードゲームもご存じだったり、ギャラリーを見るのがスキという方でボードゲームも遊んでますって方は全体の1割ぐらいだったようにも思います。

作家の方にもたくさん来ていただき、色々な話をさせて、聞かせていただきました。
この辺りはあまりここで書けるものはないんですが、色々な可能性が見えた気がします。

年齢層は、色々でした。
特に同時期に1階で展示されていた、こにしななめさんの作品を見に来た方が割と2階まで上がってくれて見ていただけたので、ありがたかったですね。


後、私もギャラリーに在廊する、という初めての経験をしたわけですが、(私が描いたわけでもないのに)イラスト1枚1枚、それぞれストーリーがあるんだなと思いました。
来場された方に、「ボードゲームのイラストを描かれたイラスト展ですよ」とお伝えするのですが、イラスト1点ごとに、私が知っている範囲内でもストーリーがあって、イラストの意図や内容なんかを説明していました。
これらは、ボドゲに関係するものは、制作時のエピソードや作家様から聞いた話を、そうじゃないやつは、別イベントとか雑談で聞いた話なんかを話してました。

割と面白いと言っていただいたものもあって、楽しんで頂けていればよかったかなと思っています。
※この辺は次回開催があれば、来場時にお伝えしますね。

ただ、イラスト1枚を眺めるというより、やっぱりそれに由来する話があった方が個人的のも面白いとは思うんですが、話しかけらえるのはどうなんだろう、とかまだ考えてはいます。
こういうのは、接客業してると分かるんだろうなーとか。
接客業の仕事、難しい……(これまでほぼ裏方だったから


6.企画展を終えて

私の場合ですが、「やったことないことをやった」というだけで、「やってよかった」にしかならないので、この切り口の評価はとりあえずいいとして。

実際、その結果に不明点が多すぎた企画展だったわけですが、その内容については、これから確認して、拾い集めていこうかなと思っています。
見えている範囲はもちろん、見えていない範囲でも何かしら影響があればいいなと期待しているところもあるし、私(COLON ARC)としてこのイラスト展を受けて、今後どういった形を作っていくのか、という点でも評価の対象ではあるので、考えること多すぎるなー、というのが現時点(終了の1日後)で持っている感想ではあります。

そんなこんなで、不明点をそのまま書き出すとわけわかんなくなるので、開催時に考えていた意図について、最後に触れておきたいと思います。

私個人としては、この企画展を通して、見てもらって、実際に開催しているという話を聞いてもらって、以下のようなことの発端の1つになればいいのに、と思っています。

1)作家さんを探してボードゲームのイラストを描いてほしいという人が増えてほしい。
2)なんなら企業でそれをやってほしい。
3)いろんな作家さんのイラストがボードゲームの棚に並んでほしい。
4)別の、ボードゲームのイラスト展があってほしい。
5)作家さんにボードゲームを遊んでほしい。

いずれにせよ、相手のことをちゃんと考えてやれば、イラストを作家さんにお願いすることはできるし、それは楽しいことだ、というのを感じてもらえればいいかな、と思って、企画展をやりました。


次回開催については、とりあえず、やるなら来年です。
ボードゲーム業界はもちろん、ギャラリーさんとしてどうだったか、企画展としてどうだったか、それらを見てくれた人はどう感じたっぽいか。
そういうフィードバックを拾い集めてから考えたいと思います。
今の形でよかったのか、次の形はどうするか。

とりあえず、1回目。開催できればそれで勝ち、である1回目でした。
2回目やる時には4回目ぐらいも考えて、開催できるようになってればいいですね。
いつもは2回目以降を考えて1回目をやるんですが、本当、分からないことばかりで、今回は特殊な形になりました。
ここで切れて終わり、にはしたくないなぁ。

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