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自分のボードゲームのイラストに、イラストレーター様にお願いしたいなと思っている人向けの話

タイトル、なげぇ。
2020/08/31のツイートに結構反響をいただきました。レスやファボ、引用リツイートなど頂いた方々、ポッドキャストで取り上げて頂き、ありがとうございました。

今回は、こちらの話の元々の意図と、その反響を受けて思った話を書きたいと思います。全体的に、イラストお願いしたい気はする…… って思っている人がいると思って書いているところがあります。後、内情知りたいかも、って思っている人向けかな。

1.元々の意図

このツイートの直接的な出発点は、「イラストに注目されるゲームが多いので、見た目に力を入れたい」という話を最近ボドゲを作り始めた人から聞いたことです。逆説的にとらえると、「イラストに力を入れる方がいい」って感じの話でした。

実際、この話題については、過去、数えられないぐらい話題になり、それぞれでそれなりの話があり、結論は得られていない、人によって解釈と回答が異なる話題の1つでした。
その中でよく言われていたのが、「ジップ袋のゲーム」の話ですが、結構ゆがんだりしたイメージが出回ってたりするので、今回は触れません。

さて、そういった中で、ボドゲ創作を取り巻く環境は大きく変わってきました。
そんな訳で、これまでよりフレンドリーで、かつ試しやすい解決策があればいいのにな、と軽く思って、「最近作り始めた人へ向けたツイートがどこかであればいいな、えいっ」ってのが元々です。

実際、リツイートやファボが増えるにしたがって、引用リツイートがすごく多かったのが最初の印象で、そこから、「いっそいろんな意見が出ればいいよね」と個人的な楽しみが増えました。こういった話は最近あまり議論されていなかったので、いろんな人の見え方が顕在化することはいいよね、と感じていました。それぞれで思っているだけじゃなく、目に見える形がいいよねと。時間によってだいぶ変わってきていることも見れましたし。

結果としてだいぶ楽しませてもらったんですけれど。


2.イラストレーターへの依頼について

依頼方法云々の話ではなくて、ボードゲームを創作する上でイラストレーターへの依頼について、どう考えたらいいかな、っていう、なんていうか、創作の入り口に立っていて、「誰かにお願いする? え、するの?」ってぐらいの方へ向けたお話になります。

私だって、元々は自分でイラストは作ってましたし、デザインもしてました。同人時代にイラストをお願いすることから始まって、申し訳ないこともしたし、たくさん助けてもらいました。

おかげで、今はお願いすることに抵抗も少ないし(でもある)、職業にすることだってできた訳なんですけれど。

「え、あなた、仕事にされている方ですよね?」っていう話には付き合えない話になりそうです。

そんなことより、今、ボドゲのデザインやろうとしてて、やり始めて、お願いするかもな、したいかもね、ぐらいに思っている人がいたら読んでいってほしいな、と思って書いている記事になります。


1)そもそも依頼します?

ボードゲームのデザインをしてて、一番最初に来る話がここだよねと。
よく言われる(笑)話を少し書くと、
・それよりルールじゃない?
・そのゲーム、そんなに面白いの?(含みあり)
・売れる?

とかそんな不安をあおってくる言葉って聞こえてくることがありません? それは外部からはもちろんのことながら、「内部」からも。そう、自分自身からも。

ボドゲでのイラスト依頼で最初のハードルはここかなと思います。特にあんまり数を作ったことがないと、自分にそこまで「自信」を持つことができなくて、動き出せない、いや、まだいい、と考えてしまうことはないでしょうか。

それから転じて、さらに「作ったはいいけど、ゲムマで出すのはよそう」とか考えたりしないでしょうか。

いいブレーキです。賢明かもしれません。
少し残酷なことを書くと、逆に考えるといいと思っています。
逆に自分がゲームを買う側に立ったとして、売る側が「いや、自信がなくて、自分でイラストとデザインやったんですよ」って言われたゲームにどこまで期待するでしょうか。

もちろん、偶然面白いものができることがあります。
でもそんな確率、とてもとても低いものです。

例えば、スーパーや家電量販店で、販売員が自信なさそうなら、その商品は買わないでしょう。それと一緒ですね。

そんな訳なので、最初の1つは、まず自信を持ってください。
大丈夫です。どんなに自信がなくても、その時の自分の最高で作れば、どんなものだって自信のもとになります。成功なんです。だって、あなたは1歩目を歩き出せたんですから。それは買った人では誰も達成できません。作って売った、ということは創作者しかできないことです。
これは当たり前のことかもしれませんが、自信につながる一歩でもあるんです。

っと、ちょっと話がそれましたね。
そんな訳で、まずイラストをお願いするときは自分のゲームに自信を持ちましょう、ということです。これはすごく重要です。


2)依頼したい! でも誰に依頼したらいいの?

2つ目に出てくるハードルはここですね。
いざ、このゲームは作りたい!(いける! ではなく、作りたい!って方がここでは重要と思います)となったはいいけど、誰にお願いすればいいか分からない。そして値段も分からない。どうすれば?

正直なところ、人へお願いすることになるので、こればっかりは、知り合いを頼るか、飛び込みで仕事依頼受け付けます、という方にお願いするしかありません。
それには、いくらぐらいなのか、何を伝えればいいのか、何が必要なのか、というのを調べる必要はあります。
が、調べてもすべては出てきません。どうしましょう?

まずは、最低限を身に着けて置けば、多少は何とかなると思います。でもその最低限って何? ってなりますよね。
一番大事なのは、「自分は素人でお願いする立場」であることを意識することじゃないかなと思います。注文側、なんて思っちゃいけないところだと思います。
「自分は素人」と思うなら、どんどん調べていかないといけません。

そして、イラストを発注するには何が必要でしょうか? 逆に聞きましょう。何を描いてほしいのですか?

私が最初に思うのは、この2つです。
「素人だから聞いて、調べなければならない。そうして描いて頂ける」という姿勢、そして、「何を描いてもらうのか」を考えることです。

でも難しいですよね、「何を描いてもらうか」。
絵を描かない人は、そういった想像が本当にできません。リコーダーを吹いてみて、と言われて、分からないからひと吹きもできません、と言っているのと状況は似ているかなと思います。
吹いたことがあれば、「なんでもいいから吹けばいいじゃん」と思うかもしれませんが、そんなことはできないのです。

じゃ、どうするか。
1つの解決方法として、インターネットで写真や他のイラストを探してみてください。イメージが合うものが1つぐらいあるかもしれません。1000枚も見れば見つかるんじゃないかな。グーグルの検索窓に、合いそうな単語を入れて、画像検索してみましょう。
「え、1000枚も見るんですか?」 と言われれば、「そうです」と回答するしかないかな。だってあなたは「素人」なんですから。素人なりに勉強しなければならないのです。え、勉強したくない? それなら、一応方法はあります。

やや本筋から外れますが、それは、アートディレクターを見つけ、追加費用を払えばできるかもしれません。アートディレクターへは、あなたのゲームをプレゼンしてください。誰かに説明しないとあなたの思い描くものに近づくことができません。
でも、アートディレクターって見たことありますか? 最近になってちらほらいることが分かってきました。それくらい見たことがありません。
ほら、自分で調べた方が簡単って思いません?


2.5)誰に?

ちょっとおまけな感じになるのですが、私がイラストレーターへ実際お願いした話を少しだけ書いておきます。当時は創作歴2年目で、2つ目のゲームを作っていました。(具体的に言うと、「でえく」ってゲームです。)

自分であれこれ触ってみたんですが、いまいちかっこよくならない。
どうすればいいかな、と考えていた時に、高校来の友人がイラストを描いていたことを思い出して、全く畑違いのことながら、二つ返事で「適当に作ってみるよ」と表紙(蓋部分)をお願いすることができました。

この時、自分で試作したファイルをいくつか渡しました。
帰ってきたのが試作したファイルから使ったパーツ+雰囲気のあるパーツを組み合わせたものが帰ってきて、それがそのまま採用となりました。

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色々な話は置いといて、「イラストで困っているんです」と近い人に伝えることが最初のスタートです。
ボードゲームをもし外部で遊ぶことがあるなら、そういった場で話を出すのもいいと思います。

それ以降、そういった流れから、ぺけちゃんわとさんかわさきみなさんって感じで人づての流れでつながっていき、イラストをお願いすることができました。
今現在、COLON ARCでイラストをお願いしている、岬ましろさん猫屋芳樹堂さんもアトリエの方や、イラスト関連の方の紹介というか、推薦というか、話に乗らせてもらって、協力してもらってお願いする流れになりました。

もちろん、飛び込みでお願いすることもありました。
同人時代だと、中山匡さんはインターネットのサイトで見て、お願いしました。この時が初めて知らない方にお願いしたときで、本当にいろいろなことを教えて頂きました。もちろん(自画自賛している、という意図ではないですが)結構調べてからお話した記憶があります。それでも足りないわけですが。現場知れば一発なんですけどねー(よく聞く言葉)

COLON ARCになってからはHAL10weeNさんが飛び込みですね。こちらは、仕事半分、趣味半分で即売会を回っていた時にお見掛けして、それまで作っていたゲームのテーマをひっくり返してぴったり当てはまるイラストだったのを記憶しています。


3)イラストを依頼しよう

未だに初めてお会いする方にイラストを依頼させて頂くのは、心理的にすごくハードルが高いです。臆病者ですねぇ… 治りません。
何かしらで事前にお会いできることがあれば、だいぶ楽になるんで、色々なアトリエや即売会には足を運ぶようにするようになりました。

だって、いきなりメールでお願いするより100倍楽ですもの。

何事もいきなりは難しいかもしれません。
でもイラストを依頼しよう、と考えているなら、1つでもイラストレーター様たちに歩み寄っていこう、勉強しよう、というアプローチは大きく間違ってはいないと思います。

それの積み重ねで自分も勉強できるし、その勉強によって、イラストレーター様とのコミュニケーションも少しずつでもよくなっていくはずです。
伝えるべき情報や、必要なもの、時間や費用、こういったものは1度の経験からはなかなか推測できません。ましてやこれまでやったことがなければ一層です。

でも2度3度、自分でも調べ、伝え、相手が楽になるように考えていけば、少しずつでもうまくなっていくはずです。

今足りないのは、だいぶ前に書きましたが、1歩目です。
それはあなた自身でしかできないし、やれればそれは成功なんです。

相手に迷惑なんじゃ?
イラストレーター様に無茶苦茶なことを伝えてしまうかも?
怖い!

そりゃそうです。間違いありません。
でも、ちゃんとそれを相手に伝えてこそのコミュニケーションです。それで受けてもらえないこともあります。
それで、受けてもらえることもあります。

多少の勉強代も必要かもしれません。でもそれがかけがえのない経験になります。普通に生きてて、イラスト依頼なんてすることないですからね(笑)。


4)結果として

私のツイートの当初の意図をフォローする感じで、この記事を書いてみました。
ツイートの反響の中にもありますが、イラスト偏重になってほしくないとか言われることはあります。でも、やりたいことにあれこれ言われるのは筋違いのはずです。
やりたいことをやればいいんです。必要と思えばやればいいんです。やる前に相手へ悪影響があるならやめて置けばいいんです。何も考えずにやるのは暴力に近いこともあります。

でも、やろうとすることは、今のあなたにしかできません。
気を付けて、でもやめないで。

どうしても相談に乗ってほしい場合は、私にこっそりDMやメッセージが届けば簡単ですがお話ができるかもしれません。それこそケースバイケースです。でもそれで私が迷惑に思ってあなたをブロックする、フォローを外す、なんてことは普通ありません。よほど傲慢で、独りよがりで、俺様なら違うかもしれませんけどね。(笑)

ま、でもイラスト依頼は怖いよね。分かる。
でもその先に、「自分の好きなイラストレーター様に自分のゲームのイラストを描いてもらえる未来」が待っているとしたら、頑張ってみる意味、あると思いませんか?


一応有料記事にしていますが、全文無料です。
記事が面白ければ、ジュースをおごる感じでお願いします。また、以前お送りいただいた方、本当にありがとうございました。それで夏を乗り越えたいと思います。

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