見出し画像

パネル割れた!台風通過後の発電所は未知の世界

「パネル飛んでないかなぁ」
「フェンス倒れているんだろうな」
「そもそも道路通れるんだろうか」

発電所の管理人ならきっと共感してくれると思いますが、台風のあとは、ほぼ発電所は停電しているので、カメラも発電モニタも機能していませんので、現地の様子が全く分からないまま向かう車中は、未知の世界への旅行とも言えます。

「まっ更になっていたらどうしよう・・・」時々考えたくもない事も思ってしまいます。。。

9/6の台風10号は久々の大型台風でした。勢力も発電所への被害もそれなりにありました。

■台風通過後の点検フロー
・主任技師と同行してPCSやキュービクルの異常箇所チェック
・パネル破損箇所チェック
・フェンスや土壌洗掘の確認。調整池に詰まった落ち葉類の除去
(この作業だけで、一日が終わります...)

■パネル破損(割れ)
鹿児島の発電所では、最高9枚の破損がありました。
山口では、パネル破損に加え架台の傾きなども報告を受けています。
相当な風速だったのでしょう。

画像1

パネル割れを発見した際には、ストリングのブレーカ断を私もしくはO&M企業様にて行います。ブレーカ断は安全のためです。

このあとのフローとしては・・・
・パネル交換依頼と予備パネル発注
・パネル交換日時の調整
・保険申請(交換にかかる費用全額を補償)
・パネル交換後の現地チェック
・予備パネル検品
を進めていきます。

パネル交換は、これまで日没後に実施してきたものが、最近では日中交換も行うようになり、出力維持に努めるようにしています。

台風10号は、やはり勢力が強かったのか?他社様の発電所ではフェンス・架台ごと飛ばされる程の被害も目撃しています。

▶パネルのボルト増し締めは大事!
初期に建設した発電所でパネル固定ボルトの緩みを複数箇所確認し、ステンナットへの交換と増し締めを2年前に一部実施しました。

今回の台風では、増し締め未施工エリアでのパネル割れが集中していたので、風力によるパネルの上下振動で破損したと推測しています。

↓ボルト増し締め未加工箇所。振動でフレームの歪みが出ている

画像2

今にもフレームが千切れそうなくらい風圧で上下運動していたのうでしょう。

すでにボルト2,500個相当を交換済みですが、これでも全体の1/3程度なので今秋以降に残りの施工を計画中です。

この予算枠獲得も、管理者の仕事ですけどね。。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?