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農家と消費市場

自分で野菜を作ったことのある人は、スーパーで野菜が買えることの有り難みに気がつく。
多くの人が「ココまでキレイに育てるのって大変だよな」ってコトに気がついていたら、今の日本の農業を取り巻く環境は随分と変わっていたかもしれない。

ここ数年のエスニックブームで、市場にはパクチー関連の商品が随分と増えた。
エスニックの店に行けば、サラダ、ラーメン、カレーに至るまでもれなくパクチーがのってくる。そしてそんなパクチーファンには女子が多い…。
カメムシと普段から家族的な付き合いをしている飛騨エリアの人たちには、パクチーが苦手な人も多いけれど、僕はけっこう食べられる。

でもそんなパクチー好きな女子も、そのほとんどがパクチーの花を知らない。
冷静に考えれば、植物だから子孫を残す為に花を咲かせて種を残す。実際種を自家採種している農家では意図的に花を咲かせるけれど、多くの農家は今は種を買う時代だから、花をつける前に収穫してしまう。葉物野菜は花が咲いてしまうと価値が下がってしまうものが多いのだ。でもそういった情報は消費市場には届かない。

花って良いコトバなんですけどね。
「この料理には花がありますよね」とか、「あの女性はこの職場の花ですね(セクハラか?)」とか。なのに、葉物野菜の花はクローズアップされない。

そんなパクチーの花は、今の市場構造の象徴だと思う。

農家と消費市場はもっとつながるべきだ。
今の時代、SNSで誰でも世界とつながる事ができる。すでにやっている若手の農家もあるし、その昔、農家と消費者を繋ぐ役割をしていた八百屋が、新たな世代になってまた注目を集めている。彼らはSNSや独自のネットワークを使って、農家情報や入荷情報を流し、畑の情報やレシピを付加価値に野菜を販売する。

消費者のニーズはその八百屋によって、農家に還元される。そして農家は新たな取り組みを始める。

農家と消費市場がつながるっていうのはこういう事だ。

ちなみにコレはパセリの花。

コレは丸いズッキーニ。ズッキーニは花が咲いてからの収穫だから問題はない。ちなみにこの花も食べられる。

やっぱり花はキレイなものですね。

こんな風に農家と消費市場が密に繋がっていったら、僕らの暮らしは本当の豊かさを取り戻せるんじゃないかな…と思うのです。

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