レスポンスと信用、ランチは貸しに

秒で返そう、仕事の依頼!

トライアルに合格して翻訳会社さんに登録して、その後お仕事の打診が流れてくると思います。中には返事を引き伸ばして忙しい感を出したほうがいいという方もおいでのようです。私は逆に仕事は流れてきた時に「やります!」と瞬時に返答するようにしています。経験的にそれを繰り返してる方が、次に声がかかる可能性が上がる気がするからです。自分が別の仕事をしていてもトイレに入っていても、とにかくすぐに返答。結果的にその仕事を人に取られてもいいんです。PMさんに、こいつはいつも返事が早い、と名前を覚えてもらえるようになればいいのかな、と。

仕事依頼の実情の一例

私がある翻訳会社さんに登録し始めた頃、PMさんが失敗してBCCでなくCCで仕事依頼のメールを投げてしまったことがありました。その時、そのタスクが引き受けられるかCCで問い合わせを同時に投げていた人数は6人でした。もちろん登録している翻訳者さんの働き方は色々で、私みたいに生業にしてる人もいれば、主婦のパートという感じで働いてる方も居ますし、学生のお小遣い稼ぎみたいな人もいるようです(いい悪いではなくて、働き方の違い)。ですので、一人ひとり聞いていると蹴られた時にまた別の人に聞くのが面倒なので、一斉に投げて誰がやる?みたいにしているのではないかと思います。これは数社で同じような投げ方を確認しています。ですので、水飲んでから返答しよう、なんてやってると、水を飲んでる間に他の方に仕事を持っていかれます。で、その逃した仕事、実は大きい仕事の前哨戦のものかもしれませんよ。その会社がコンペに参加するための翻訳だったりすると、そのまま担当になっちゃうケースもよくある感じなので。

レスポンスは早く、引き受け宣言も早く

ただし、当然ながらいろいろな条件のお仕事や内容があるわけで、内容を何も見ないで引き受けるわけにはいけません。レスポンスにはケースバイケースでいろいろな方法があります。普段から信用できるお得意先の会社さんの懇意にしているPMさんなら、ざっとメールをみて受けます宣言をしてもいいでしょうし、あまりお付き合いのないPMさんなら、やる方向なので、詳しい内容を教えて?とメールをすぐに送って「お手つき」状態にする方法もあると思います。「レスポンスを早く」は「引き受ける宣言を早くする」場合もありますが「やる方向なのでそこを詳しく!」で返す方法もありだと思います。それで内容を見て、いやこれは無理だわと思ったら(前訳が酷いとか、納期とか…)すぐに具体的な理由を添えて「受けられない宣言」をする。とにかくそのPMさんを早く安心させてあげることが、ひいては次の案件獲得につながるのではないでしょうか?

お断りもすぐに返す!

また、たまに別ゲームの担当の人からもお仕事の打診が入りますけど、キャパオーバーで受けられなくてお断りをするときも瞬間に返すようにしてます。メールが打てない時はskypeとか使ってでも。その方がその担当の人もすぐに別の人に打診できて助かるので、また次も「開いてたらでいいけど」でオファーをちょくちょく投げてくれるようになりました。

早いレスポンスと信用

私は今レギュラーを2本担当してますが、そのうちの1本はレスポンスの速さを買われて、マーケティングのテキストを担当した所から、最終的に全体を担当することになりました。みんながみんなそうではないと思いますけど、少なくとも早いレスポンスは仕事を取れる確率を上げられると思います。特にSNS系のお仕事は急ぎの案件が多いので、早いレスポンスは絶対条件です。

まとめ

これは翻訳の仕事に限ったことではないですが、レスポンスは大事です、本当に。この職業は特に海外や遠い首都圏の翻訳会社さんとかとのやり取りが多い、顔が見えないお仕事の場合が多いと思いますので、逆の立場(仕事を依頼する側)で考えれば、レスポンスが遅いとかなり不安になりませんか?CクラスからBクラスになかなか上がれない(お仕事の打診がたまにしか回ってこない)ことでお悩みの方は、一度その点を気にかけてみてはいかがでしょうか?

こんなのやってられないという方は、それでいいと思うのです。それだけのことです。でも、状況は何も変わりません。私はレギュラー持って毎日スケジュールがきついですが、それでも今でもレスポンスはすぐに打ちます。「緊急対応が4件溜まってるから4時間後でもいい?」とか返してたりします。その結果、割とお友達付き合いのPMさん、エディターさんが増えてきて、今度会社に来てくれたら食事をごちそうすると言ってくれているPMさんが5、6人います(このタスク、優先するけど無茶振りだからランチ1食貸しだよ、というのがいっぱいある)。新しい案件も必ず他の翻訳者さんより先に打診してくれます。

普通の一般の企業に入ると「物は人が売る」ことを徹底的に教えられます。同じ商品を買うなら多少高くても君から買いたい、と言われる関係をお客様と築くことをとにかく教えられます。それはきっとこういうことなのかな、と思いますが、皆さんはいかがですか?

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