今後ゲーム翻訳者が必要とされるもの(おまけ)

前回の「今後ゲーム翻訳者が必要とされるもの」の投稿の補足を。現物を例にしたほうがわかりやすいので書いてみました(図)。多分こんな感じになるんじゃないかな、と。で、JA の所に日本語を入れて返す、と。MemoQ でも同様。レビュワーさんはどちらかと言うとエディターさんに近くなるのかも。

近未来、翻訳者に渡される原稿例(私は英語を書くのが苦手💦)

実はこれ、私の場合はストーリーを考える時に書いてたりします。漫画を書かれる方の場合だとネームが該当しますよね。プログラム書く人だとコメントですね(コメント先行の開発スタイルの場合)。先に起承転結を書いて、その中に起承転結を書いて…と細分化していくのですが、最終的にこんな感じになります。

つまり、「原文」と呼ばれるものが存在せず、このシナプスに従って、翻訳者が最終のストーリーライティングをしていくことになります。ありえない? でも発注者側の立場に立ってみてください。小説を書けるスキルのある信用できる人を抱えていれば、毎月イベントのシナリオを何本も書かないといけないライターは、シナプスだけ渡して後を任せれば、業務軽減+新しいことをドンドンやっていける、ってことになりませんか? そもそも翻訳を通してる時点で原文は100%別言語に置き換えられないのですから、ライターの言わんとしていることさえ伝われば、ゲームのストーリーテリングとして十分成立するやり取りだと思いませんか?(中にはいらっしゃいますが、翻訳先のテキストにまでこだわる(小説でなく)ゲームシナリオライターさんはかなり少数ではないかと、しかも例えば翻訳先16言語に対してそれができるかというと、もうキャパを超えちゃいますよね。ただし小説ではママあることかもしれません。)

いずれにしても、私はゲーム翻訳者であれば短編でもいいから小説一本書ききれるだけのスキルは必要なのかなと思っていて、そもそも文章を書くことを厭わない人でないとこの仕事はやっていけないと思うので、こんな近未来はむしろ「翻訳作家」にとってはウエルカムではないかと思いますが…。

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