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「Seenは組織サーベイというよりも、人事戦略を加速させるために必要なツール。チームを語る“ものさし”となることを期待」

私たちColereは、職場やチームの状態を15問で簡単に測れて、職場に働きがいをもたらす組織サーベイプログラムを提供しています。

Seen β版を導入いただいたオムロン ヘルスケア株式会社人事企画部 部長の有留様と、実際にサーベイ実施を全社で推進した小西様に導入背景や活用の実態、今後の期待を伺いました。

Seen 導入事例インタビュー vol.1
-オムロン ヘルスケア株式会社様-
革新的なヘルスケアデバイスとサービスで、世界中の人々の健康ですこやかな生活をサポート。


          
               経営統轄部人事企画部 部長 有留健次様            経営統轄部 人事企画部 人事グループ 小西美帆様

        

-オムロン ヘルスケア株式会社(以下、オムロン ヘルスケア)では、いわゆる「組織サーベイ」にあたるものは以前から実施されていましたか?

(有留様)
オムロングループ全体のエンゲージメントサーベイに加えて、360°評価やストレスチェックなど、何種類かを実施しています。エンゲージメントサーベイは従業員の声を経営陣に届けて課題を解決していくことを目的にしていて、結果は全マネージャーに共有しています。

-従来のサーベイで、何か課題を感じていらっしゃったのでしょうか。

(有留様)
グループ全体における大きな課題がわかるという点ではとても役立っています。最近実施したサーベイでも改めて発見できた課題がありましたし、課題を構造的に把握して対応方針を議論して効果的な施策につなげています。
一方で、調査の性質上、細かい職場単位での課題を充分に把握することには難しさを感じていました。

-そういった中で、人財戦略の策定を進めていらっしゃったと伺いました。

(有留様)
オムロングループでは10年単位で実現を目指す長期的な経営計画があります。当社もオムロングループの中でヘルスケアビジネスを担う会社として、10年単位で長期の経営戦略を策定しています。この長期戦略を達成するには、その実行を担う社員全員がそれぞれの役割で活躍していかなければなりません。人事では、そのための”人財戦略”を常に検討し施策を実行しています。近年は事業環境の変化が激しく、これからの10年間の変化を予想するのが難しくなっています。
人事部門としても、将来に向けどのような人財が必要で、組織や人財の進化を実現するためにどのようなアクションをとっていけばよいのか、経営陣と議論しました。そこで出てきたのが「個人の想いと会社の想いが重なることで、自分自身のキャリアを自律的に考えられる個人が生まれる。それらの個人がチーム、組織としてつながり、事業や会社自体、さらには社会と結びつく。そして、その結びつきが成熟していくことで、より確実に事業戦略を達成できる。」という考えです。

オムロン ヘルスケア株式会社  有留健次様

-まずは組織という大きなものではなく、「個人」「チーム」に着目しているのですね。
(有留様)
はい。まず起点になるのは個人です。チームや組織は個人の集合体ですからね。ですので、まずは各個人が自分自身と向き合い自律できていること、さらに自立した個人が集まって組織になっていることが重要だと考えています。そのために私たちは「TAKIBI」と名付けた対話の仕組みを立ち上げて、個人とチームの成熟を促しています。

-その中でSeenの活用を検討していただいた。
(有留様)
個人の次に「チーム」という単位をどうやって進化させていくか考えていた時に、「チームの根幹をなす“信頼”を可視化できるサーベイがある」とColereさんから提案をいただきました。人事部門としても、まずは自分たちの現在地を知る意味でやってみたいという思いがあったのと、「TAKIBI」を継続して行っていく時に、チームの成熟度合いを確認できた方がより進化・改善が進むだろうと考えました。

-“信頼”をキーポイントにチーム状態を測り、継続的に定点観測できるSeenが、人財戦略に役立つと感じていただいたのですね。

(小西様)
個人が集まってチームを作っていくときは、「関係性」も重要です。関係性が磨かれていくことでチームのアウトプットが高まっていくので、“信頼”を軸に関係性を測れるところがSeenのユニークさだと感じました。また、サーベイ結果を通じて自分たちを客観的に見ることができるので、よりよいチームを作る取り組みの参考になります。これはまさに「TAKIBI」をより効果的に実施して、「TAKIBI」自体を進化させていくための指標になると期待しました。

TAKIBIの様子

-Seenは15問と少ない設問数で実施の負荷をおさえながらも、アクションにつながる結果が得られる設計にしています。オムロン ヘルスケア様でも、今までのサーベイよりも早い半年ごとのサイクルでの実施を想定されているそうですね。
(有留様)
TAKIBIは「自分たちが考えて自分たちで改善をしていく」という自律性のあるプロセスを実行する場ですし、頻度高くTAKIBIを実施していこうと思っています。実行したことの成果が表れてくるまでには、おそらく半年程度はかかるでしょう。成果を確認して次のアクションにクイックに反映していけることが大切だと思いますので、半年ごとに実施しようと考えています。

(小西様)
当社の組織変更は、多い時で半年に1回実施しています。組織が変わることでメンバーや組織の役割も変化しますし、人財の側面で捉えた組織の健康診断として定期的にSeenを実施していきたいと考えています。結果から見えてくる組織成熟度を参考に、それぞれの組織や個人が自律的に次のアクションを考えて実行までできるようになれたらと思っています。

-Seenのサーベイを実施してみていかがでしたか?
(有留様)
日頃仕事を一緒に進めるチーム単位で結果を確認できた点はよかったですね。
今回は、自分たちの今の立ち位置を知ることが目的でしたが、マネージャー陣がそれぞれの組織の相対比較を見て「自分が感じていたのと違うな」と実感してくれたことも成果でした。また、メンバーも現状を確認して、他の部門やメンバーの考えを知ることができて新たな気づきもあったかもしれません。結果を公開するときに「ここが伸びしろということですよ」など見方を解説したことも、自分達のチームをどうやってよりよくしていくか具体的な打ち手の立案につなげられたと思います。

(小西様)
結果を社員全員に渡せたことがとてもうれしかったです。従来のサーベイは経営陣に向けての結果でしたが、Seenは自分たちが当事者なので、答える本人も自分ごととして答えてくれているはずです。これにより自分たちで環境を変えていくんだと思えるきっかけになったのではないかと思います。
結果が思っていたのと違ったチームもあるかもしれません。けれど、実態を確認できたことがとても重要で、内容にかかわらず結果を全員に渡せたことはチーム力のアップにつながると思います。

(有留様)
サーベイ結果の活用として、まずはマネージャーの主体的な行動を促すことを目的としていましたが、これから私たちが目指しているのは自律的に考え行動できる社員や組織です。Seenを活用して、メンバー個人が「自分達で考えて、自分達でどうにかしていきたい!」「自分が自ら動くんだ」といった意識変化につながったらと期待しています。

人財戦略を実行していくのは次世代

-今後Seenをどのように使っていきたいとお考えですか?
(有留様)
Seenをやること自体が目的ではありません。「TAKIBI」を継続して活用して、よりよいチーム、組織をつくる。そのための気づきをもたらすツールとして使っていきたいと考えています。今後、2回目、3回目のSeenを実施していきます。実際に行動の結果がどのように変化としてみえてくるのか、または変化していないのか、楽しみです。

(小西様)
自分たちのチームの信頼スコアを正しく測り、チームの方向性を話し合えるための共通言語として使えるものになれば良いと思っています。それぞれの主観だけで対話をするのではなく、自分たち自身の回答結果によってチーム現状と向き合えるのは、TAKIBIの活性化にとって意味があることです。その手助けをしてくれるのがSeenだと思います。

(有留様)
ものさしがあることで共通言語が生まれて、より意思疎通しやすくなる点も良いですね。

-最後になりますが、オムロン ヘルスケア様のような会社でスムーズに合意形成していけたポイントはどこでしょうか。

(有留様)
人財戦略を策定していこうと決めてから、経営陣と多くのディスカッションを重ねました。その中で、経営陣が「非連続な事業成長を実現するためには、人に重点を置いた取り組みを実施していきたい」と考えていたことがわかったことがポイントだと思います。そこから生まれた施策が「TAKIBI」です。

-人事の皆さんのマインドチェンジのプロセスはいかがでしたか?
(小西様)
人財戦略をつくることが初めてのメンバーばかりでした。戸惑いはそれぞれが感じていたと思います。それでも、戦略策定の中で、それぞれが役割を持ち、主体的に考えていく。そして行動へ移っていきました。
「これをやりたい」という自分のテーマがあり、経営陣に提案するチャンスももらえました。まずは戦略をつくる自分たちが主体的に動くことを体験する良い機会でした。

(有留様)
今回はあえて20-30代をプロジェクトメンバーとしてアサインしました。次世代の人財を考えていく人財戦略ですので、戦略を実行する主役となる世代に「自分たちで言ったからには自分たちでやっていこう」という意識をもってもらう意味も込めています。

貴重なお話をありがとうございました。

ヘルスケア領域で世界をリードしている同社。これからのオムロン ヘルスケア様の進化にも注目です。

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