水商売

この言葉を聞くと何を思い浮かべるだろう。
キャバクラ、ホスト、バー、スナック。色々ある。

18歳。私は水商売の女になった。
きっかけなんてちっぽけなもの。友達から誘われたというありきたりな理由。
本気でやる気もなくて、ただ時給高いからなんて理由で水商売を始めた。
色んな壁にぶち当たった。喋れない、気が利いたことも言えない、面白くない。
辞めたいと思ったことなんて数えきれないし、クソ喰らえと思ったことなんて数えきれない。
それでも私は4年間、この世界にいる。
続けたら楽しさを覚えてきて、少しずつ本気でやる気になっていた。
新宿に拠点を移してからすごい売れっ子ではないけど指名してくれるお客様が出来た。こんな私に価値を付けてお金を使ってくれるのだ。
批判もされたしある事ないこと言われた。悔しかった。水商売をしてるからって"普通"の女の子として見られないこともあった。ただ生きていてたまたまその世界に巡り会っただけなのに。
それでも負けたくなくて悔しくて見返したくて絶対屈しなかった。私はこの仕事を誇りに思っている。
誰でも入ることができる世界だけど生き残るのは難しいからだ。勿論辞めたければ辞めればいい。辞めるのも簡単。だけど生き残るのは難しい。
代わりが利く世界。私の代わりなんてどこにでもいる。何人もいる。
でも私じゃなきゃ嫌だと求めてくれるお客様がいる。それだけで幸せだし誇りな事。
私はこれからも水商売を辞めないし、誇りを持って仕事をこなす。いくらでも這い上がれるし上に行ける。
いつか自分の店を持った時、私が水商売を始めてボロクソに言ってきた人達はどう思うかな。

それまで私は水商売という世界で生きていく

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