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前回の続き!

と言うことで早速第二回でございます!
前回をまだお読みでない方は先に読んでもらえると嬉しいです。
今回1000文字くらい増えちゃいました。笑
それでは続き!

〜捨てた物と贈り物〜

おでゅ大成功の裏側で僕は実はとても大事な物を手放す決意をしていました。
それが10年以上続けてきた作曲活動でした。
遅咲きながら趣味で始め、ボーカロイドを使って歌を入れたり、バンド活動もベース兼コーラスで参加したり、VRCに出会ってからは自分の歌声でも作曲するようになり、アルバムも3枚頑張って作ったし、ワールドの隠しBGMに使ってもらったり、ご縁でVRC BOXINGのVket杯のテーマソングで起用してもらったり。
とにかく細く長く続けてきた大切な物に対して絶望してしまいます。
それは売り上げとか結果を気にせず、思うまま作りたいままに作曲してきた人間が欲を出した末路でもありました。
こうして「もう作曲はやめよう」と筆を置き、その活動を知る由もないイベント界隈でただ皆と楽しく過ごすことに専念する事にしたのです。

そんなある日、日頃活動を応援してくれる鈴蘭ちゃんという子から一つのプレゼントが届きます。
なんでも「通称妖刀雪女という刀の3Dモデルが新しく発売されたので、普段から逢曲時で雪女をやっている僕にそれを持ってポーズを取っている写真を撮らせて欲しい」と言った事でした。
もちろん快諾し写真を撮ってもらう事になるのですが、ここでふと思ったのです。
「簡単にそれっぽい動きとか出来たらもっと喜んでもらえない?」と。

〜VR剣舞〜

当時目の前でVR剣舞を観させてもらったプレイヤーが2人いました。
それが逢曲時の芸者枠で活躍していたラグナ先生とガルムローズちゃん先輩です。
現実の剣舞とは違いパーティクルであったり色んなギミックを操作しながら身体表現をする剣舞士たちに基礎的な刀の振り方を習ってみよう!という魂胆です。
なかなか声をかけるタイミングが無い中、チャンスは訪れます。
年末に行われたVRCお笑い道場と逢曲時のコラボ営業です。
実はお笑い道場座長のやそちんさんはVRCを始めたころの同期で久しぶりに再会出来て嬉しかったのも覚えています。
そのコラボ営業にラグナ先生が出るとの事で、当日のお手伝いスタッフとして僕も参加しました。
演目後のアフターもそこそこに事情を説明すると、年内は忙しく年始以降に予定を組んで稽古をつけてくれるとの事でした。やったね!

〜稽古、その後〜

まずは普段教える際の全体のカリキュラムを教えてもらうことになります。
段階的に練習し、次回までに宿題をこなしていき、最終的には剣舞が出来るようになる、その様な流れみたいです。
この場合、僕には前半しか必要なかったのですが途中で2段階認証に引っかかりアカウントを作り直すトラブルで迷惑かけたり、せっかくここまで教わったのだからと続けていくうちにとある宿題が投げられます。

「版権でもフリーでもどんな楽曲でも構いません。あなたが1番好きな曲で1曲最後まで舞った物を録画して提出して下さい。上手くいってなくて結構です。それを軸に次の稽古を決めます。」

と言ったものでした。
宿題の映像作りスタートです。
まずは選曲、1番好きな曲。
その時のチョイスが過去に自作した「人擬き」(読み方:ひともどき)という楽曲でした。
そう、やっぱり諦め切れてはいなかったんですね、音楽。
「過去産み落とした我が子同然の曲たちに、それ以上の意味や価値を与えてあげられない」と言った思いもあっての活動放棄でもあったのです。
もしここでこの子たちを色んな人たちにお披露目出来るのなら、しかもタイトルも妖怪が跋扈する旅館にちょうどいいじゃん?
こうしてまず楽曲は決まりです。
次は振り付け。

これが果てしない……!

まずアドリブなんて出来ないからフリを全て決める必要がある、流れが良くない、パートごとに分けてもまだまだ先がある、現実で刀を振るにしては明らかに動きに無理がある……etc
そして何より全部決まった後でそれを通しでやらなければならないという初心者にとって最大の難関が立ちはだかります。
そんなこんながあってようやく動画を撮り終えるまでの所要時間なんと4時間オーバー!
終わり側には両足を攣って膝から崩れ落ちつつ無様に這いつくばりながら録画停止ボタンを押す姿が残されております。笑

動画提出の翌日が稽古の日だったのですが、寝坊をかましてしまい、且つ身体を酷使しすぎたことを気遣ってもらい、その日は一切刀を振らせてもらえず座学の回へ。
初めてにしてはよく出来ていたらしく、そこから改善点などを教わる中で「ところでこれは何と言うバンドの曲?探しても見つからなかった」という質問に自作曲であることを伝えると「自作ぅ!?」という聞いたことないような大きな声で反応してくれたのを今でも覚えています。
そこから簡単な修正を経て演目が1曲分完成します。
そして近づいてくるわけです。

「逢曲時での芸者デビュー」が……!!

〜初舞台〜

女将であるさらさんの最終チェックも無事終え、いざ告知が始まります。
事情を知ってて待っていた人。
突然の事でびっくりした人。
純粋に興味を持って楽しみにしてくれた人。
何を訳のわからんことをと面白がってくれた人。
色んな反応があったのを覚えています。
もちろん物凄く緊張してましたし、その裏で「私の剣舞のお客さんを取ってごらんなさい!」とラグナ先生から檄をもらったり、現実でもパフォーマンスを披露するちょっと変わった仕事をしているので「VRの世界でもパフォーマンスができる……!」と実はワクワクもしてました。

きっと運命的な何かだったんでしょうね、逢曲時は3部屋順番に出し物をする都合で3回披露する事になるんですが、その一番最初の部屋で観てくれたのが刀のモデルをプレゼントしてくれた鈴蘭ちゃんだったんですよね。
本人も一番最初に観たくて、リクインが通ったこと、部屋割りにも勝てたことを喜んでくれてました。

自分で作った曲を聴いてもらえたこと、今日初めて舞を披露するということ、名乗り時の冷やかしが歓声に変わったこと、観れなかったと悔しんでくれたこと、色々が詰まった1日でした。

〜感謝、お返し、復活〜


そんなこんなで色んな巡り合わせがあって自分の音楽を捨てずに済んだ僕は1つ決心します。
今も変わらないですが当時は某権利管理団体の介入が目立ち、版権周りにすごく気を遣っている時期でした。
なので僕のような著作権を自身が所有している状態は実は活動しやすいといった利点があったみたいです。
そこで思いついたのが

「色々を教えてくれたラグナ先生にオリジナルテーマソングを作ろう!」

でした。
実に半年以上ぶりの作曲、ソフトの立ち上げ方やら配線やらど忘れ半端なかったですね。
それからテーマになるその人がどう言う人なのか。
過去書かれていた記事を読み漁ったり、インタビューを受けている映像を見返したり……etc
そんなこんなで完成した曲名にも当人の名前をこっそり入れて付いたタイトルが
「The World Beyond Ragnarok」
ニュアンス的には「終わりを飛び越えた先にある世界」ってところですかね?
僕にも掛かってくる内容です。
曲をお渡しした際の感想は「あなた、エスパー!?」と言っていたのが印象深いです。
ずいぶん後になって分かった事なのですが、抱えていたテーマであったり考え方のような部分を偶然掴んでいたらしく、残念ながら音源は非公開なのでラグナ先生が演目で使用するか気まぐれで流すかでもしないと聴けない状態なのですが特別な時に使用してくれているらしく、大切に扱われているのを感じられて嬉しいものです。

そんなこんなでコンポーザーとしても復活を果たせた裏にはこんな偶然的なありがたいご縁があったりします。
どこに潜んでいるか分からないものなのでせめて周りの人たちへの常日頃の感謝の気持ちは忘れないでいたいものですね?

今回はこれまで!!

剣舞と作曲の事だけで終わっちゃいました。笑
でもそれだけ僕の中でも大事だったので強めにフォーカスしちゃいましたね。

それとこれは余談なのですが、この記事の投稿日の翌日、5/28はラグナ先生がお誕生日なんですよ!
ぜひ、この記事のこの最下段まで読んでくれたあなた!
一緒にお誕生日おめでとうを伝えに行きましょう♪

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