コミュニケーションタスク、あるいは懐かしのBBS

非同期の授業アイディアですが、学生に毎回、「コミュニケーションタスク」(かおる命名)をしてもらっています。名前はなんかかっこよさげだけど、ぶっちゃけ、懐かしのBBS、掲示板です。

Googleclassroomには、「質問」という課題形式があって、それを使うと学生間のコメントのやりとりが可能です。それが、ほとんどBBS仕様なんですよね。

で、今回は、BBSを使う前に、もう一段、コミュニケーションをしてもらう方法を考えました。それが、自分がまず課題を考え、同じ質問を家族や友達にする、というもの。学生の中には、この状況の中独り暮らしで、バイトにも行っていない学生もいます。もちろん、留学生は海外で1人です。1日、誰とも話さないということは、社会人の皆様にもあるかと思います。なので、話すきっかけとして、大学の課題を使ってもらおうじゃないの、というお節介な課題となっています(笑)。

こんなご時世なので、話すのは直接じゃなくても、通話でもテキストでもいい。留学生であれば、自分の言葉で国の家族や友達に聞いてもいい。その後、自分の考えと聞いた誰かの答えを比較したりまとめたりしたものを、BBSに書き込んでもらいます

で、次は、同じ授業の学生間でのテキストコミュニケーション。自分以外の2人の書き込みを読んで、コメントをします。コメントをもらったら、それにはお返事を1回はすること。これで、コミュニケーションタスク1回分が終了。

①自分でコミュニケーションタスクのテーマを考える
②それを話しながら、家族や友達にテーマについて質問
③自分と誰かの回答をまとめて、BBSに書き込み
④他の誰か2人の書き込みにコメント
⑤もらったコメントにお返事

どうかな?と思いましたが、BBSで何回もやり取りしている学生間も見られます。もしかしたら、次のオンライン教室で、そういう書き込みをしてくれた人と一緒になれたら、話も弾むかな。自動でブレイクアウトしているので、なかなかの偶然ですが・・・。そんな素敵な偶然も生まれて欲しいです。

コミュニケーションというと、つい顔を見て・・・となりますが、VMC(Video-mediated Communicationビデオを通したコミュニケーション)は、Face to Faceに比べ微妙な感情の手がかりを見失いやすく、動きや位置を制限するため、心理的距離を測る選択肢が少なく、文字や聴覚でのコミュニケーションよりも親密性は低くなる、という先行研究があります。つまり、文字によるコミュニケーションが、顔を見てのコミュニケーションより劣るということではない、ということです。
また、今の学生は文字によるコミュニケーションにはなれています(いや、若者だけじゃないですね、私も文字によるコミュニケーションの方が好きだったりします)。

ですから、テキストのやり取りでのコミュニケーションも、悪くないですよ。教師がやり取りを見ているのを学生もわかっているので、言葉には気をつけて書くという点も、授業には向いていると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?