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自分を失っていた10年を経て、自分を取り戻す10年にしたい

10年前、30歳で娘を出産した事を機に、転職。

仕事を選ぶ上で重視したのは、勤務時間。当時、週4日で働かせてくれる会社は珍しく、家庭とのバランスを考えてベストな選択だと思い、ハウスメーカーのリフォームアドバイザーという職に就いた。

3年間ほどは、あたらしい仕事、新しい出会いの連続で、夢中になって仕事に取り組めた。家庭も仕事も無我夢中。忙しい中でも、日々の充実感を味わう事が出来ていたように思う。

しかし、だんだん仕事に慣れてきた。失敗も少なくなり、うまく仕事が回せるようになる。余裕が生まれたそんな時こそキャリアアップ⤴︎ と思って、宅建やインテリアコーディネーターの資格にチャレンジ!と思ってみる。。。も、頭に何も入らない。

外壁塗装やトイレ・お風呂の交換など家のリフォームは多岐に渡る。都度、思いも寄らなかったような問題が勃発する。お客様に誠意を持って対応する。その繰り返しの日々。

お客様の不満は全て営業にぶつけられる。社内でも、責任は全て営業に追及される。そのストレスで、身体中にじんましんが出てしまった事もある。繰り返しているうちに、耐性が出来、ストレスを感じなくなった。

淡々と仕事をこなす日々。ただただ1〜2時間お客様とおしゃべりするだけ、受注につながらないという事もある。あれこれ手間をかけてやっとで見積や図面を揃えていっても、「高い!」と言われ突き返される事もある。補助金だなんだと、膨大な時間を書類作成に費やす日もある。社内会議では、数字を追及され、人格を否定される事もある。トイレやお風呂がきれいにリフォームされても、自分の中に感動が生まれない。

そして、ようやく気づく。

「私、この仕事好きじゃないな。。」

仕事が面白くないと気付いてからは、その気持ちを埋めようと、趣味に走った。魚釣やピアノを始めてみた。

だんだん自分の中心がバラバラになる感覚。

私は結婚して名前が変わった。本籍地も変わった。自分の時間を失った。友人と会う機会もほとんど無くなった。何が好きで、何を大切にしていたのか、だんだん分からなくなった。

でも新しく大切にしたいものがたくさん増えた。ゆっくり考える暇もないけど、今この瞬間が大切で、守りたい。

この10年で、私はかけがえのないものを守り続けてきた。守る術を身につけてきた。

そしてこれからは、大切なものを守りながら、自分自身を取り戻す10年にしようと思う。自分の心の声にも耳を傾けて、生きていきたい。


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