イギリス流通コインの規格
イギリスのモダンコインの規格を構成する主要なものであり、それぞれがコインの価値、デザイン、機能性、識別性などに影響を与えます。また、ロイヤルミントでは、記念コインや貴金属製コインも発行しており、これらのコインは通常の流通用コインとは異なるデザインや材料が用いられることがあります。
額面(面額): 額面は、コインの通貨単位を示し、コインの価値を表します。イギリスの流通用コインの額面は、1ペニー、2ペンス、5ペンス、10ペンス、20ペンス、50ペンス、1ポンド、2ポンド、5ポンドがあります。※記念コインは別に上記とは別の通貨単位が存在します。
デザイン: コインのデザインは、その国の文化や歴史、重要な人物や出来事を表現するために使用されます。イギリスのコインには、表面に女王エリザベス2世の肖像があり、裏面にはさまざまなデザインが刻まれています。通常、裏面には国の象徴である紋章や歴史的な人物、記念すべきイベントなどが描かれています。
重さと直径: コインの重さと直径は、額面や材料によって異なります。通常、額面が高いほど、コインの重さと直径も大きくなります。例えば、1ペニーコインは直径20.3mm、重さ3.56gであり、2ポンドコインは直径28.4mm、重さ12.0gです。
厚さ: コインの厚さは、額面や材料によって異なります。一般的に、額面が高いほど厚さも大きくなります。ただし、コインの重さや直径と同様に、厚さも制作技術やデザイン要素によって変化することがあります。
材料(合金): コインの材料は、主に耐久性、重量、コストなどの要因に基づいて選ばれます。イギリスの流通用コインは、銅めっき鋼、銅ニッケル、二層構造の合金(ニッケル真ちゅうと銅ニッケル、または銅アルミニウムニッケル合金と銅ニッケル)などが使用されています。また、貴金属製のコインでは、金や銀が使用されています。
エッジ(縁): コインのエッジは、滑らかなものから溝が刻まれたものまで様々です。エッジのデザインは、コインの識別や偽造防止のために使用されます。イギリスのコインのエッジは、以下のような種類があります。
プレーンエッジ: 一般的に小額面のコイン(1ペニー、2ペンス)に見られる、滑らかな縁のデザインです。
グルーブドエッジ: 5ペンス、10ペンス、20ペンス、50ペンスなどのコインに見られる、縁に溝が刻まれたデザインです。
ミルドエッジ: 1ポンドコインや2ポンドコインのように、縁に凹凸のあるデザインです。これにより、視覚障害者がコインを識別しやすくなります。
レターエッジ: 縁に文字が刻まれているデザインで、主に2ポンドコインに見られます。例えば、2ポンドコインの縁には "STANDING ON THE SHOULDERS OF GIANTS(巨人の肩に立つ)" というフレーズが刻まれています。
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