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協力隊で同僚にシカトされ続けた体験が今に活きてるというお話

昔、協力隊の新規案件で農業研修のクラスに派遣されていたことがある。

その時に一年間も同僚にシカトされ続けて、大声で怒鳴り合ったりしたこともあったけど、帰国直前にはわだかまりもなくなって最後は泣きながらハグした経験は今でも忘れられないし、その同僚に対して上から目線(私はここに何かを改善しに来たんだ、良い方法を教えてあげるんだ、っていう態度)だったことを反省しているし、それは今の仕事にも活きているって思う。

そんな同僚のしたであろう体験を、今まさに私はしているような気がする。っていうお話。

私はここに何かを改善しに来たんだ、
良い方法を教えてあげるんだ、っていう態度

って、かなり危うい。

現地の人は果たしてそれを望んでいるのか?

そのやり方で長年きっと一生懸命にやってきて、それをいきなり部外者が

「そのやり方よりこっちの方がいいから変えていこう」って、本当はもっと強い言い方なのかもしれないけど、一方的に変化を強いるのは現地の人にとって、それはそれはしんどいこと。

新しいことを取り入れるのには、それを覚える・理解するエネルギーや時間が必要。規模によっては人手も必要。
そして、その結果どうなるのか分からない、いくら彼らが必死に説明して見せても。何が起こるか分からないリスクがある上に、自分のエネルギーも使う。それってなかなかスッと受け入れられがたい。当然です。

でも、協力隊活動当時の私は「なんでこのやり方をやってみてくれないんだ!」ってイライラしてた。

私はここに何かを改善しに来たんだ、
良い方法を教えてあげるんだ、って

そう思ってたから。

日本で、日本人同士でもこんな事態は起こり得る。

その環境を良くしたい。と真面目に思っている人がいて、真面目に取り組んでいるとしても、
それは果たしていきなり過ぎないだろうか?
現場の人たちの意見を聞いてからそのやり方を導入したのだろうか?

相手を尊重すること。

いくら相手の業務が非効率的で、取り入れると劇的に変わるような方法があっても、いきなり「これをやると効率的になるからこれやってみて」と言いつけていないだろうか?

新しいことに取り組む時はかなりのエネルギーを浪費する。やる本人がどう思っているのか、ちゃんと聞いただろうか?

協力隊が終わって何年も経つのに、まだあの時の経験は活かされている。


あの時、一年間私をシカトしていた同僚もきっとこんな思いをしていただろう。
何年も、何年も、トラブルなく彼らがそのやり方でやってきたものを急にガラッと変えようというのだから、私のやり方が間違っていたんだって今ならよくわかる。

エラい人なんていないし、非効率的だって頑張っている人がいるのは事実だし、

それを、改善だなんだと急にぶち壊してしまうのは本当に良くない。

協力隊の経験はいつまでたっても色褪せない。
学ぶことばかり。感謝。

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