地下の甘味処
きっとこの岩の壁伝いに歩いていけば、いいのだろう。足元の土の道は少し湿っているのだろう。少し踏みしめる様に歩く。地上の時も踏みしめる様に歩いていれば何事もなかったのかもしれない。触っている岩肌がひんやりしている。
水星は水の惑星でもなさそう。
水の星は地球。
そこに降りて何かを探す。何を探しているのだ?
光がさすこともない地下へ進んでいくのは、上がっているのか下がっているのかさえも分かりかねる。
しかしその様な事はどうでもいい様にうさぎは突然現れる。世界と世界の隙間をはねるのはうさぎ。横切るのはネコ。
地底の峠の甘味処は甘いだけではない様で、どの甘いになるかを組み立てていく。