Paris Brest Paris 2023 #3おまけ
実はPBP後の方が覚えている
PBPは無事にゴールしましたが、その後のお話を。
ゴール翌日、郵便局からの発送に書類が大変で2時間を費やしたのち、電車でパリへ行き北駅の安いホテルにリュック1個を預け、リヨン駅まで自走。バイクを輪行バッグに入れTGVでアヴィニョンに向かいました。チケットはOmioのアプリで予約でき非常に便利です。アヴィニョンはTGV駅とアビニョン中央駅があり、どちらもTGVが止まります。すっかり、新大阪と大阪のイメージでおりましたが、不覚でした。アビニョンの街は都会ですが中世の城壁に囲まれていて風格があります。
非常に暑い中、山を目指してカルパントラへ自転車で向かいます。30kmくらいですが、電車でも行けます。カルパントラはこじんまりしていますが、旧市街もあって雰囲気の良いプロバンス地方の街でした。ホテルおすすめのレストランでフレンチを堪能。ワインも料理もとても美味しく味のわりには安かったです。
翌朝はちょっと早めの朝食にしていただき、重たいサドルバッグを預け身軽になって山を目指します。面白っかったのは「昼にホテルに帰ってくると寝てるから会えないよ」と言われたことでした。シエスタ文化ですね。
目指す山はモンバントゥです。ここはツールで見て以来、夢に思っていた峠です。ワクワク感が半端ないです。脚はPBPで使い果たし、坐骨神経痛で腰も痺れ、手も痺れていますがゆっくりなら登れるはずです。PBPに話したフランス人のBorisさんから上り道は3種類、マルセイユとソー、残りの1本が一番良いと言われていました。が、リサーチ不足とGPSに入れていたルートで進みます。後で気づいたのですが、GPSに入れたルート、つまり走ったルートはマルセイユもといマロセーヌルートでお勧めしない方でした。ただし、このルートは前半から中盤に掛けては緑の中を走るので直射日光を避け、比較的涼しいと思います。で、この緑を抜けると白い山が姿を表します。長野側から登って乗鞍がドンと見えるのと似ていますが、ドンと見えてからの距離はバントゥはさほどありません。いやいやしかし、感動します!最後は歩道を登り切ると白い鉄塔の下に到着します。サミットの標識で写真を撮っていただきました。売店があり、石碑のミニチュアとボトルとシールを買いました。もうちょっと上の展望台が自転車で行ける最高地点になると思われます。
坂道の途中、フォトサービスがありますが、後で見てあまりいい構図ではなかったので買いませんでした。ソーやベドアン側から登った写真の方が多分バントゥらしい写真になります。このベドアンへの道を下りました。時々振り返り写真を撮りました。トップからちょっと下ったところにFDJのユニフォームが飾られた墓碑があります。ここはTom Simpson選手が亡くなられた場所のようです。さらに降ると水場やレストランももあります。
その先のカーブに差し掛かった時、事件が発生しました。斜度を読み誤り車輪がロックして盛大に落車したのです。なんとか立ち上がりましたが、ふらついていて背中がめちゃくちゃ痛かったです。チタン入りの鎖骨は大丈夫そうで、なんとか自転車に跨り走り出しました。その後、なんと右目上を蜂にチクリと、泣きっ面に蜂です。私はスズメ蜂のアナフィラキシーを持っていて太ももに突き刺すエピペンという興奮剤をポッケに持っていますが、使わずに済みました。カルパントラの街で食事をした後、ホテルまで戻りました。お昼は過ぎていたので寝ぼけたご主人から手渡しで預けていた荷物を受け取ることができましたよ。
平気であればアビニョンまで走るところですが、あまりにも痛くカルパントラの駅からアビニョンTGVの駅へ。予約のチケットはなんと遠回りのニーム経由でしたのでフランス式みどりの窓口に行ってアビニョン中央駅からのTGVに変更してもらいました。これで少し早くパリに戻れます。片道づつ予約しておけばOmioでも変更できたのですが、往復での予約でしたので窓口交渉が必要でした。
パリリヨン駅からは地下鉄で北駅に行き、フランス最後のホテルに泊まりました。エレベータを降りたところが階段で輪行バッグを持って降りたので死ぬかと思いましたw この辺りはインド系のレストランが多いのですが、時間が遅く空いていなかったので中華レストランからトゥゴーでチャーハンと惣菜を買ってホテルで最後の晩餐となりました。
翌朝、輪行バッグに詰めたバイクはホテルに預かってもらい、スパイスの効いたビリヤニを補給しお土産散策です。目指すはギャラリーラファイエット。移動手段は貸し自転車にしましたが結構背中が痛くて大変でした。ラファイエットは屋上があり、エッフェルやサクレクール寺院も見えてお気に入りの場所です。スーベニアコーナーはちょっとデザインがイマイチになっていて、結局モノプリやフード館のパン屋でお土産を買いました。モノプリの保冷バッグを買ったのにバターを買わなかったのは不覚でしたが、重いものを増やしたくないという背中の事情もありました。
電動自転車にすれば良かったと思いつつ、ホテルに貸し自転車で戻り輪行袋に入ったバイクをピックアップして北駅からCDGへ行き、無事に自転車とリュックを預けて羽田に飛びました。
羽田からは自走で帰るのが常でしたが、バスとタクシーで楽ちん帰宅にしました。
数日後の病院では鎖骨は大丈夫でしたが、肋骨骨折でした。命あって帰ってきただけ良かったです。
PBPを走った皆さんお疲れ様でした。道中応援してくださる方々、ボランティアスタッフの方々本当にありがとうございました。今回もとても幸せな時間でした。
夢から醒めなければいけませんが、フランスロスな日々が続いています。
読んでくださりありがとうございます。PBPなど海外のブルベに参加することをお勧めいたします。
4年後にまた!
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