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今日もコーヒーもう一杯。

名古屋を拠点に精力的なライブ活動をするミュージシャン、アジマカズキ君と僕が主催する、弾き語り(だけでもないけど)とDJによる『コーヒーもう一杯

2019年2月から大体3ヶ月くらいのペースで新栄にあるローリングマンにて不定期開催している、和みの音楽イベントです。

イベントを始めたきっかけは、アジマ君との偶然の再会でした。
2018年の秋、今池のTOKUZOにライブを観に行った帰り、何かと知り合いが贔屓にしていたローリングマンというお店に一度行ってみようと立ち寄ってみたところ、たまたまライブの出演者としてアジマ君が来ていました。
どういった経緯でお店の方(後にとてもお世話になる清美さん)と話をしたのか忘れたけど、「今日はどじょうさん(アジマ君のDJネーム)が来てるよ」というのを聞き「その名前は聞き覚えがあるな」と思って、彼に話しかけてみました。

彼とは10年ほど前にお互いの名前だけ認識している程度の関係であり、実際に言葉を交わしたのはこの時が初めてだったはず。
にもかかわらず、好きな音楽や漫画などの話ですっかり意気投合し、その場でイベントを立ち上げてお店に予約をするに至りました。イベント名については、アジマ君がライブで日本語カバーしているボブ・ディランの1976年のマイナー調の名曲「コーヒーもう一杯」から拝借しました。


そもそもイベントを始めようと思ったきっかけは、僕が普段部屋で聴いてるフォーキーなシンガー・ソングライターやカントリー・ロックなどの音楽だけでDJをやって、それに弾き語りを交えるというひたすら緩いイベントをやりたい、という考えだったので、1回目は本当に地味に始まりました。
その後、様々なイベントで知り合ったグループやアジマ君と仲の良いミュージシャンに声をかけて出演してもらったりして回を重ねるごとに少しずつお客さんも増えて、4回目・5回目あたりにはローリングマンが満員御礼になるに至ります。

しかし、その後はご存じのとおり世の中はコロナ危機に。
すっかり変わってしまった生活様式と自粛ムードでイベントの中止や出演辞退が相次ぎ、少しずつ動員が増えていた『コーヒーもう一杯』も数字の上では振り出しに戻ってしまいました。
それでも歩みを止めることはやめず、イベント当日までには次のイベントの告知を必ずする、というスタイルで継続しながら、今に至ります。

数字の上では振り出しですが、イベントを気に入って毎回来てくれるお客さんや、これまでに知り合ったミュージシャンとの信頼関係などは、僕ら運営にとって大きな財産です。
アジマ君やそらしのさんを始め、アジマ君のバンド "すぱっつ"、コーラスウォーター海洋天堂百景借景リバーヴストロエッパベイブス
そして、大阪の冬支度との出会いは、関西方面への重要なパイプラインを作ってくれました。

そして、今年の5月には彼ら10組のミュージシャンに楽曲提供をいただいた2枚のコンピレーションアルバム『コーヒーもう一杯 夕暮歌集/夜の歌集』をリリースすることができました。

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2000年代初頭の60〜70年代の日本のポップスを再発見するリイシュー・プロジェクト『喫茶ロック』に影響を受けてコンセプトを考え、ジャケット写真も実際に喫茶店を数軒巡って交渉して撮影、というDIYな方法で制作しました。
トロエッパのリーダー・福沢氏の自宅スタジオでのマスタリングも素晴らしく、コーヒーと共に味わう日常生活のBGMに最適な1枚になった、と自負しております。

当ショップでも大人気の、京都の "いちやなぎ" や "さんぜう通り" 、東京では "たけとんぼ" や"いーはとーゔ" など、近年のインディーズ・シーンではアコースティック・ルーツなミュージシャンが静かな人気を集めています。

90年代に登場したサニーデイ・サービスやホフ・ディランのように、これらのミュージシャンがジャパニーズ・ポップスの中核を担うに至るかまだ定かではありませんが、東海エリアでもこういう音像を持つ素晴らしいミュージシャンが、このコロナ禍において不自由を強いられつつも、地道に活動を続けています。
僕も『コーヒーもう一杯』の継続と『珈琲マインド』の営業を通して、今後もこういった動きに呼応していこうと思っています。

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