僕は庭にある雨に濡れる花達に視線を移した。まだ蕾は硬く、花開くには少しの時間がかかるかもしれない。でも僕は知っている。この花が何色の花を咲かせるのかを。
「こんなに好きでごめんね」
縁側から庭に降り、雨に打たれることも構わず、紫陽花の蕾にキスをした。
かわいい赤い花を咲かせてね。

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