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「中動態の世界」の第8章が面白かった

最近こう、なんていうんでしょうか。新しい言葉や概念を理解するときに自分が既に知っている他の知識と関連付けて、「ああ、あれと一緒ね!」と理解することの愚かさを、その安直な近道をすることでその言葉が伝えようとした意味が手からこぼれ落ちていくことを痛感したことがありまして。。。
そんな中、今からまさにその安易な理解をすることに対して若干のうしろめたさがありつつも、「あれとこれとつながった気がする!ワッショイ!!!」の嬉しさの方が上回ったので、そこには目をつぶって書こうと思います。勢い大事。

第2章でググっと興味惹かれたあと、第7章までの間、正直なところ字面を追っていただけになっていた感もあるのですが、第8章の「中動態と自由の哲学ースピノザ」の部分がめっちゃ面白かったので、いくつか記録しておこうと思います。ただ、これを人にわかるように伝えられる自信ないので、相変わらず自分用のメモになることをご容赦ください。

その1「内在原因」と中動態
”神なる実体とはこの宇宙あるいは自然そのものに他ならず、そうした実体がさまざまな仕方で「変状」したものとして万物は存在していると考えた。すなわち、あらゆる物は神の一部であり、また神の内にある。”(引用_p236)
”スピノザの言う神すなわち自然そのものを説明するにあたっては、中動態に対立する意味での能動態には出番がない。この世界には外がないのだから、その外で完遂する過程を示す態は必要ないのだ。”(引用_p243)

これ読んだ時に、封神演義のラストシーンがパッと思い浮かんで、これ妲己じゃん!ってなりました。妲己は女媧と太公望が戦っている間に、女媧の身体を乗っ取って地球と融合することで、万物に存在して地球を見守る真の支配者(マザー)になると言って勝ち逃げしたラスボスです。全巻集めて何回も読んだ好きな漫画ですが、妙な一致感を覚え、勝手に納得しました。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/44094.html


その2 「能動」と「受動」、変状する能力
"われわれの変状がわれわれの本質によって説明できるとき、すなわち、われわれの変状がわれわれの本質を十分に表現しているとき、われわれは能動である。逆にその個体の本質が外部からの刺激によって圧倒されてしまっている場合には、そこに起こる変状は個体の本質をほとんど表現しておらず、外部から刺激を与えたものの本質を多く表現していることになるだろう。その場合にはその個体は受動である。”(引用_p256)
”スピノザは、能動と受動を、方向ではなく質の差として考えた”(引用_p257)

Co-Activeでいう「応答可能:response-able」という言葉がパッと出てきました。
" In Co-Active Leadership, responsibility has two important parts:
1. Being response-able: able to respond by having the awareness to notice what is needed in the moment and the agility to respond from a wide palette of creative choices rather than from an entrenched system of patterned and predictable reactions.
2. Being responsible: taking responsibility as a cocreator of our life story."
(CO-ACTIVE LEADERSHIP, SECOND EDITION より)

responsibilityをresponse-ableとresponsibleに分けて書いてあるここがとても好きです。どう表現したらいいかな、、、今出てくる言葉でいうと、自分のコアとつながってそこから相手を見る準備ができている状態、みたいな感じか。いや、これは僕のありたい姿であって、ちょっと幅狭め過ぎてる感があるな。まぁいいや、英語読んでください。

あと、なぁちゃんのこれも思い出した。グータンヌーボ見てて、発言の真意はわかんないけど、悲観的に受動的にこの言葉を発してるようには感じなかった。影響範囲の中で精一杯今を生きるだけだっていってるように聞こえて、いい話やんって思いました。知らんけど。

妲己じゃないし、ただの人間なので、内と外とを行き来する中でできる範囲で能動的に、できる範囲で応答可能で、周りに感謝しつつ、日々健やかに過ごせたらと思います。

はー、西野七瀬かわいい。これが一番言いたかった。
ではではまたね。

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