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医療法人社団オレンジに新卒で入社 看護師3年目。勝山オレンジクリニックで地域医療、在宅…

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医療法人社団オレンジに新卒で入社 看護師3年目。勝山オレンジクリニックで地域医療、在宅医療。 何気ない、愛おしい日常を守りたい

マガジン

  • 私の好きな時間  人との関わり

    日常の中のいいなと感じる瞬間を残した日記たち☺︎

最近の記事

問い

どんな問いに出会うかで人生の豊かさが変わるような気がする。 この前開催した「タンボdeタイワ」というイベントを終えて そう思った。 「タンボdeタイワ」というのはその名の通り 田んぼで対話をするというもの。 これじゃざっくりすぎるので、ちょっと紹介。 「最期はどこで過ごしたいですか?」 地域医療の現場にいて人生会議(ACP)という言葉をよく耳にします。 簡単に言えば 「延命治療は望むか?」 「食べれなくなった時胃瘻は希望するか?点滴したいか?」 「最期はどこで過ごし

    • 感情から生まれる行動

      私は新卒で地元の大阪から福井へ移住した。 福井県で地域医療の現場で働くようになってから 祖父母に会いに行く回数が増えた。 祖父母も私の実家がある大阪に住んでいるけど、 少し距離は離れていることもあり お正月の集まりで年一回会う程度だった。 正直、会うのが嫌ではないけど 楽しみというわけでもなかった。 就職するまでは高齢者と関わる機会が滅多になかったからか、 正直、祖父母への接し方がわからないというか、興味が湧かなかった。 でも、ここへ来て どんな風に生きてきて、今何を

      • 畑で生まれる一体感

        去年からクリニックでお借りしている畑がある。 私が「畑がしたくて〜」と呟いていると、 「うちの使っていない土地使うか」と声をかけてくれる患者さんが 現れた。しばらく使われていなかったこともあり、草取りに苦戦しながらもぼちぼちやっている。 今年もそろそろ動き出さねば、ということで 今日はみんなで耕すことになった。 メンバーは勝山福祉避難所に避難している輪島の方々とそこのスタッフと、うちのクリニックのスタッフ。 そして耕運機を貸してくれるおっちゃんと、 畑のアドバイスをもらうた

        • おせっかい

          私が働いているクリニックに常連さんがいる。 病院なのに「常連さん」 病気で大変というわけではなく クリニックにあるマッサージの機械を使うために 毎日のようにクリニックにやってくるのだ。 その常連さんは70代の女性で、息子と旦那と3人暮らし。 息子が2人いるのだが、「女の子が欲しかった〜」とよく言っている。 それもあってか、私のことを「孫だ」と思って接してくれているらしい。 私は1人で新卒で知り合いもいない福井県にやってきた20代。 生活のことを色々気にかけてくれる。 「

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        • 私の好きな時間  人との関わり
          4本

        記事

          「はよお迎え来んかな」

          この前、88歳の患者さんと一緒に花見に行った。 この花見ももう3回目🌸 今年もたまたま道で遭遇した時に 「暖かくなってきましたね〜」 「桜はもうすぐですかね〜」 「あと少しやろね。今年は遅い。また見に行きたいわ」 「じゃあ今年も行きますか」 「いいんか、こんなばあさんと」 「もちろんです、迎えに行きますわ」 「あら嬉しい、あとは天気だけやね」 こんな会話をして約束。 当日はよく晴れました。 屋台で食べ物を買って、階段に座っておしゃべりを。 「この木も昔はもっと綺麗だっ

          「はよお迎え来んかな」

          死にたくないとも思わない

          最近気づいたことがある。 死にたいとも思わないけど 死にたくないとも思わない。 もし仮に明日死んだとしたら、 悲しんでくれる人がいることは想像できる。 逃れたい何かがあるわけでも 何かに絶望しているわけでもないけれど。 それなりに仕事して それなりに休日に予定があって それなりに日々、楽しいことはある。 仕事が終わりひと段落した時に、 なぜか焦りのような、 寂しさのような感情が湧いてくる。 めちゃくちゃ多忙というわけではない だからこそ 空いた時間を充実させなければ

          死にたくないとも思わない

          何もしたくない、を尊重する

          自宅に伺うと、 患者さんのこれまでのことをより知ることができます。 「実はねこれ私作ったの」 売り物かと思うほどの作品を披露してくれる方も。 「やることがない」「寝てばっか」といつもおっしゃるので 欲しい人がいたら、作ろうってやる気になって、日々も充実するのでは? なんて考えて 「作ってくれませんか」と図々しいお願いをしてみると、 「もうやりとないわ」「十分やったで」 やり切った、という感覚。 私は感じたことがないかもしれません。 その域に達するとどんな世界が待っ

          何もしたくない、を尊重する

          今日のありがとう

          今日も1日お疲れ様です。 あぁ今日も色んなことがあってあっという間の1日。 ほっと一息ついて今日の出来事を思い出してみました。 「天気良い日続くのに、うちに干すもんないんや」 「洗濯して欲しいもんあったら持ってきね」 診察の帰り際に言ってくれる方。 「映画のチケットあるんやけどいらんか?」 とクリニックに電話が入り、 「欲しいです〜」と答えると、 そのためだけに職場まで来てくれた方。 「みんなで食べね。」と サンドイッチを差し入れしてくれる方。 「ハッピーバレンタイン

          今日のありがとう

          生活は続いている

          勝山市にケアが必要な避難者を受け入れる福祉避難所がオープン。 すでに8名が、輪島市の福祉避難所より移動されました。 ここでの目標は、 生活環境を整えて心身共に回復し、前向きに考えられる力、本人が元々持っている力を引き出すこと。 一生暮らす場所ではなくいずれは輪島へ帰ったり、もしくは別の場所へ移動されることになるでしょう。 ここはどこなのか、なぜこんな所にいるのか よく分からない方も複数名いらっしゃいます。 地震のことも覚えていない。 「ここはどこ?」 「福井県の勝山で

          生活は続いている

          令和6年能登半島地震の支援〜福祉避難所で見たもの・感じたこと〜

          1/13〜1/21 にR6能登半島地震の支援に行きました。 輪島には知り合いがいたこともあり、何ができるか分からないけれど、何か力になりたいと思いキャンナス災害支援チーム(ぐるんとびー、キャンナス、オレンジ)にジョインさせていただきました。 場所は輪島市の福祉避難所。高齢者や障害のある方など要配慮者を対象とする避難所です。 9日間の滞在でみたもの、感じたことを残そうと思います。 高齢者は多疾病併存の方も多く、被災による変化で容易に衰弱してしまう状況。 持病の悪化やフレ

          令和6年能登半島地震の支援〜福祉避難所で見たもの・感じたこと〜

          物々交換、

          仲良くしてくれているおっちゃんの所へ。 「大根いらんか」 「欲しい!」 「良かったらほうれん草もらってって」 「ちょうだいや。お浸しにするで」 私が植えたほうれん草と おっちゃんが植えた大根を物々交換。 土を落とすため、2人で水場まで歩いていると 「おぉええのぉ〜」とご近所さん。 「ありがたいことに、畑で遊ばせてもらってるんです」 「また来ますわ!」 「いつでも来いや。気張って帰りよ。」 愛おしい日常。

          物々交換、

          変わらない暮らし

          都会から田舎に移住して2年目。 ずっと畑がしてみたかった私。色んな人に興味があって、、、、と呟いていると 「うち畑あるよ、やらんか?」と声をかけてくれたおっちゃん。 このおっちゃん家の畑の一角をお借りして、去年の冬から野菜を育て始めました。 定期的に通い一緒に農作業。 通っていると、おっちゃんの奥さんとも仲良くなってきたり。 「コーヒー飲むか」 「漬物つけたんや、持ってくか?」 「ストーブの上で焼き芋したんや、うまいよ」 通うたびお土産をいただいたり。 「最近簡単スマ

          変わらない暮らし

          90代のおばあちゃんと折り紙した話

          「若い時は何でも作った。これも私が作ったんや。」と細かい折り紙やビーズの作品を見せてくださるたまさん。ある知り合い、90代のおばあちゃん。 「今はもう歳やでの。何もやらん。作り方も忘れてもうた」 「折り方教えるので良かったら折り紙やりませんか?」と誘い一緒に折り紙をすることに。この日はやっこさん、紙風船、だまし舟を作りました。紙風船を作る時、使用した折り紙が丈夫だったからか、ふーっと息を入れても上手く膨らまず。 「空気入れいるなぁ」なんて冗談を言いながら、爪楊枝を使

          90代のおばあちゃんと折り紙した話