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歌詞の解釈の違い。

ユーミンの曲に「白い服・白い靴」というものがある。
主人公はある日地下鉄で昔の恋人にばったり会い懐かしさと後ろ髪引かれる思いから次の週に改めて会う約束を取り交わす。しかし彼女にはすでに大切な人がいるがそれは言い出せず約束の日を迎える。しかし外はひどい雨降り。元彼には「予定ができた」と電話で告げた。という内容。この女性についての解釈でよく聞くのが「雨降りだったので急に会いたくなくなり予定ができたと嘘をついてすっぽかした」というもの。

ぼくはずっと「今彼がいるので心のどこかでずっと会おうか迷っていた。そうは言っても楽しみで、前日には鏡の前で服装に悩み明日は白い服と白いローヒールで出かけようと決めた。
しかし当日はひどい雨降り。これは天が会うのはよしなさい。二人には縁がなかったといっているんだ。雨だと白い服も白い靴も汚れてしまう。二人はやっぱり会っちゃいけない運命だったのね」と解釈していた。

青春のリグレットも同様だった。
先日テレビドラマでこの曲を元にした小説をドラマ化していた。
ドラマでは「男をとっかえひっかえしている女性が自分を本当に好きになってくれた人に対しても誠実になれず別れてしまう。そして10年後再会するがその彼も通り過ぎていった男たちも時々思い出しては胸を刺す青春のリグレットだ」という内容だった。
僕は「あなたが本気で見た夢をはぐらかしたのが苦しいの」のところで次のように解釈していた。
「彼が本気で見た夢を叶うわけないとけなしたか、結婚しようと言われて私にはまだ早いとはぐらかしたかして別れてしまい「ああ、あのときもっと真剣に向き合えず申し訳ないことをした・・」と激しく後悔した歌だと思っていた。
解釈は人それぞれである。それに曲とともにその人の思いも乗っかってくる。だから作った側もはっきりとは明言しない。というか歌の内容を細かく説明するのは野暮というものである。

ユーミンの曲で最近スッキリしたのは「ダンデライオン~遅咲きのタンポポ~」である。
最後の「とても幸せな寂しさを抱いてこれから歩けない。私はもうあなたなしで」の解釈がわかっているようでわからなかった。
僕なりに解釈したのが
「あなたを愛さなければ知らなかった寂しさ。もう私はあなたなしでは歩いて(生きて)行けない。人を愛せば寂しさもついてくる。そんな幸せな寂しさを感じさせてくれるのもあなたを愛せばこそだから。

限られた字数でうまく言葉をはめ込む。そんな時に生まれるパズルの謎を考えさせてくれるのも匠の技である。

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