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D&Iを推進するチームへ#IAmRemarkableワークショップを実施【サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社】

「One サーモフィッシャー」を目指す外資系大手科学製品メーカーのサーモフィッシャーサイエンティフィックジャパングループにCOEDASがGoogle「IAmRemarkable(アイアムリマーカブル)ワークショップ」を5月22日に実施しました。
COEDAS取締役 辛玉順(シン オッスン)が、サーモフィッシャーサイエンティフィックのジャパンリーダーシップチーム青木民佳氏にお話をおうかがいしました。

「#IAmRemarkable」とは?

「I am Remarkable」、わたしは素晴らしい、という意味のこの取り組みは、米国Google LLC.がグローバルに展開している活動で、女性や過小評価されている人々が自己肯定感を高めて自分の実績を率直に語ることができるようになることを目指したワークショップです。元々Googleの2人の女性社員が女性を対象に立ち上げたものですが、今や女性のみならず、マイノリティグループに属す全ての人達を対象に全世界で展開されています。これまで178ヶ国で開催され、約 45 万人が参加(2023年1月時点)。参加者の 80%以上が「以前よりも自信を持って自己アピールができるようになった」と回答しています。

#IamRemarkable ウェブサイト

お互いのパーソナリティの理解が深められた

サーモフィッシャーサイエンティフィックジャパングループ
IT ダイレクター 青木民佳氏


― まず、「#IAmRemarkable」ワークショップを実施するに至った背景についてお聞かせください。

青木
― たまたま昨年の12月に弊社アジアパシフィックのWomen’s Empowerment Business Resource Groupによって開催されたサミットのアジェンダの一つに、今回のワークショップ"#IAmRemarkable"がありました。そこで「自分の実績は自分から伝えないと他の人は知り得ない」ということを教わり「全くその通りだ」と。我々日本人は自己PRが苦手な国民です。だからこそブレイクスルーしないといけない。まず日本でD&I活動に携わっているW-ingチームのメンバーにワークショップに参加してもらいたいと思いました。


― 青木さんはITチームのリーダーですが、「ジャパンリーダーシップチーム」のメンバーでもありますね。ジャパンリーダーシップチームはどんなことをしているのですか。

青木
― ジャパンリーダーシップチームは、全社横断のメンバーで構成されている日本の組織のトップマネージメントグループとなります。会社のゴールのひとつである「Oneサーモフィッシャー」というマインドを社内で醸成することをサポートしています。
法人格が分かれていることもあり、日常業務でのコラボレーションの機会も限られているため、組織を横断した横の繫がりをどう築いていくか、という課題に積極的に取り組んでいます。


― そのような大きな取り組みにCOEDASにお声をかけていただきとても嬉しく思っています。
先日ワークショップを実施しましたが、受けていただいたメンバーはどのような方々でしょうか。

青木
― 今回ワークショップを実施したチームは「W-ing(ウィング)」のメンバーです。W-ingとは、D&Iを推進する日本のチームで、女性活躍推進や多様性に繋がる様々な取り組みを行っています。例えばワーキングペアレンツのパネルディスカッションを行ったり、各部門の社員の悩みを吸い上げたり、という地道なことです。部門や法人格は関係なく「みんな同じ悩みを持っている」と気付けただけでも一体感が生まれます。特別なことをしなくても相互理解のきっかけができれば価値ある取り組みだと私は思っています。実体験を通しW-ingのメンバーが全社的なインフルエンサーになっていってくれることを期待して、まずはW-ingからワークショップを受けてもらいました。


―ワークショップの率直な感想をおうかがいできますか。

青木
― ワークショップでは話し合う時間が十分にあり、そこでお互いのパーソナリティの理解が深められた気がします。その人がどんなことを考えていてどんな価値観を持っているかなど、普段仕事をしているだけではなかなか知り得ません。ワークショップで話し合ったことで普段の業務の中でもみんなと話しやすくなりましたね。仕事仲間としてだけではなく人として繋がり合う良いきっかけになったと思います。

W-ingの活動を理解し協力してくれる男性社員を増やしたい

株式会社COEDAS CCO 辛 玉順


― 先日、政府がプライム市場上場企業を対象に2030年までに女性役員の比率を30%以上とする数値目標を盛り込んだ方針を決定し、企業では女性管理職数や比率の増加を目指す動きがさらに活性化していますが、御社としてはどのような取り組みをされていますか?

青木
― 弊社では、グループ全体で現在部下を持つ女性管理職の割合は25%ですが、今後も増やす方向です。
会社の女性マネージャー数は年々増えていますが、他国に比べると日本はまだまだ。アメリカやヨーロッパは特に、現地に行くと女性管理職の割合がとても多いことを実感します。その点日本を含めてアジアは少なく、実際に目の当たりにするとその差を切実に感じます。日本はまずは女性管理職の数を増やす。そこから始めないと何も始まらないと思っています。


― 女性管理職割合を上げることは大事なことですが、それ以前に、企業の中に女性管理職を受け入れる土壌がないと本来の目的は達成されにくいのではないでしょうか。

青木
― その通りです。だからこそ、W-ingの活動を理解し協力してくれる男性社員を増やしたいと考えています。このような活動はサステイナブルな会社で在るために必要なことなのです。ピープルデベロップメントは大事だと分かっていても社員がそこに価値を感じないと会社がいくら言っても根付きません。


― まさに「#IAmRemarkable」ワークショップのようなグランドアップの取り組みが役立つのですね。
「One サーモフィッシャー」に向けての一歩としてワークショップを実施しましたが、これから青木さんがやってみたいことは何でしょう。

青木
― 会社は仕事をする場所ですがもう一方では「居場所」でもあると思っています。コロナになりコミュニケーションが減り自分の居場所を感じにくなった気がします。今こそ、仕事を超えた「繋がり作り」が必要だと感じますし、そのために「ゴルフ部」のような社内クラブ活動を立ち上げたりもしています。一見仕事とは関係のない活動ですが、こういうことがサステイナブルな組織のために大事なこと、と思ってやっています。


― サステイナブルな組織とは自ら学習し成長を続け成果を出し続ける組織だと受け止めますが、私達COEDASはまさにそのような組織を目指す「BestTeam(ベストチーム)」というプログラムを提供しています。「BestTeam」の一番の特徴は、「対話」と「問い」を通し人の感情と関係性の質だけで組織をベストな状態へ変化させることです。個人コーチングとチームコーチングを組み合わせ、個人のモチベーションと組織の心理的安全性を同時に高めていきます。

青木
― 個人とチームの両方からアプローチするというポイントが納得感がありますね。「BestTeam」のようなプログラムは、メンバーの意識を合わせ一つのゴールに向けて一体感を作るのに効果があるように感じます。
実は会社の中では「One サーモフィッシャー」という言葉の理解もそれぞれ微妙に違っているのです。そこを合わせないとゴールが難しいと感じます。また、当社の場合は「心理的安全性」もまだ人事周辺の理解に留まっていて現場のリーダーには正確に理解されていません。リーダー層が「対話」を持つ、そして実態に向き合う重要性も感じますね。


― 組織がスライブするためには「対立」を通らないと落ち着きのフェーズに入りません。「対立」は「心理的安全性」への必要なプロセスなのです。強い組織にするには、わざと「対立」を生み出すなど極めて人工的な手を入れていく必要があります。

青木
― まさに、今の当社に当てはまる話だと思います。部門の壁を超えて同じ問題に向き合ってコンフリクトも起こすが最終的には1つのゴールに向かっていく、ということが理想ですが、今はできていません。 
パンデミック後のマーケットの需要を的確に予測し、新たな事業戦略を積極的に展開するためにも、今こそブレイクスルーに向けて変化を始めるタイミング、と感じています。


― ブレイクスルーとは新しい価値を生み出すというイメージでしょうか。

青木
― そうです。事業の課題に加え、今は「採用」の難しさも課題にあります。能力のある人材が「入社したい」と思えるような企業にならなければいけないと強く感じます。そのためには実態に向き合い「自分たちはどう変わる必要があるのか」を、腹を割って探るプロセスが必要です。会社の内部だけでは難しさを感じています。COEDASのような外部のプロに頼るのも一つの手だと思います。


― 共感します。私達COEDASも経営メンバーが毎月プロのコーチのチームコーチングを受けながら痛いところや対立に向き合うというプロセスを続けています。「変化し続ける」ことは、経営をしていく上でとても重要なことだと思っています。

青木
― これから先3年は本当の意味でのリーダーシップが問われる期間だと思っています。感染症、紛争、世界情勢、経済不安等先の見通しが全くつかないこの時代に「私達はどんなサーモフィッシャーで在り続けるのか」。「Oneサーモフィッシャー」になるためには、まず我々リーダーシップチームが変わらないといけないという思いが私の中にあります。具体的には、不確実な時代だからこそより繋がることの大切さを伝えることができるリーダーになることが必要だと感じています。そして、最終的に「この会社で働いていて良かった」と全員が実感するような会社にすることがゴールです。


― どんどん進化していくサーモフィッシャーに期待します。COEDASも精一杯サポートします。
本日はありがとうございました。

「BestTeam」の概要

「BestTeam」とは、個人コーチングとチームコーチングを組み合わせることで、個人の内発的動機とチーム全体の心理的安全性を高め、ハイパフォーマンスな組織の状態を目指すプログラムです。
国際資格、もしくは相当資格を持つコーチが最低でも8名伴走し、3ヶ月〜5ヶ月の期間をかけ組織の目標達成をサポートします。
「BestTeam」は、国際コーチング連盟(ICF)認定のACTP(Accredited Coach Training Program)プログラムであるシステム・コーチング®(ORSC®:Organization & Relationship Systems Coaching®)と米国CTIが開発したコーアクティブ・コーチング®をベースとし、COEDAS独自で開発したプログラムです。

サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社の概要


学術研究、製薬、バイオテクノロジーやヘルスケアなどの多くの産業において、分析装置をはじめ、研究用試薬を中心とする科学製品をお届けするリーディングプロバイダー。

サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社
所在地:東京都 港区 芝浦4丁目2番8号
代表取締役社長: 室田 博夫
設立:1986年6月
事業内容:各種分析機器、各種バイオ関連機器、計測器、医療機器、ラボ用ソフトウェア、研究用試薬、消耗品などの販売、保守サービス

WEBサイト:https://premium.ipros.jp/thermofisher/


これまでBest Teamをされた導入企業様を下記のマガジンで紹介しています。ぜひご一読ください。