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人生の畑をつくる ー 「狩猟型」と「農耕型」のお話

こんにちは。かけだし社長の小寺です。

今日は僕が事業の道に進もうと思った理由の1つをお話したいと思います。

ITベンチャーに就職し、社会人3年目まで昼夜を問わず、我武者羅に働いていた僕ですが、たくさん稼ごう!と思った時に、労働力を時間によって切り売りする働き方に限界を感じていました。

もちろん自分の労働単価を上げることはできると思いますが、それでも1日24時間という時間の制限を超えて稼ぐことは難しいです。

また、病気や怪我で働けない期間ができれば、もちろん収入はストップしてしまいます。

僕はもともとそんなに体力があるほうではなく、実際に過労から頻繁に体調を崩していました。当然たくさん稼ごうと思えば、たくさん働く必要がありますが、これでは長時間働くことは厳しいと感じていました。

また、僕が属していたITの世界は変化も早く、エンジニアとして第一線で活躍し続けるには気力も体力も要します。気を抜いて休んでいたら、あっという間に時代に置いていかれます。

これを50歳、60歳まで毎日休まず、働き続けていけるかと言われたら、正直不安もありました。

そんな中で、現状の頑張り方の延長線上で本当にいいんだろうかと思い始め、そもそもの働き方を考え直さなければいけないと思うようになりました。そこで出会った考え方が、「人生の畑をつくる」でした。

これはどうやってお金を稼ぐのかの考え方のヒントになったものです。

狩猟型と農耕型

ここで大昔の時代に戻ってみます。

”お金を稼ぐ”ことを、”ご飯を食べる”ことに置き換えてみましょう。

人類はご飯を食べるために、最初は「狩り」を主な生業としていました。獲物を取ればご飯が食べられるけど、取れなければご飯が食べられないわけです。これが「狩猟型」といわれる頑張り方です。

そこからもっと安定してご飯を食べられるようにしたい!と考えた人類は、次に畑という仕組みを発明します。

畑を耕すのは大変ですが、一度作物が育つようになれば、多少のメンテナンスはかかるものの、その後安定してご飯が食べられるようになります。

みなさんも歴史の授業で習った農耕革命というやつです。これが「農耕型」といわれる頑張り方です。


出社したら給料がもらえるけど、欠勤すればもらえない、現代の時給制はどちらかというと、前者の「狩猟型」になります。

獲物がずっと取れれば良いですが、取れなくなった場合のリスクもはらんでいますよね。そこで考えたのが、狩猟しながらも同時に畑もつくろう!という、「狩猟型」と「農耕型」のハイブリッドです。

フロー収入とストック収入

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「狩猟型」と「農耕型」は現代でいう収入の仕組みでいえば、「フロー収入」と「ストック収入」というものになります。

「フロー収入」とは、定義は色々ありますが、簡単に言えばモノを売ったら売った分だけ収入が得られる、単発の収入になります。一般的な商売はこちらの形が多いです。「狩猟型」に似ていますね。
一方で「ストック収入」とは、蓄積型の収入になります。

例えば、携帯電話を売ろうと思った場合、携帯電話を売ったらその場で収益になるのが「フロー収入」です。

一方で、携帯電話には代理店というものが存在します。代理店は何をしているかというと、携帯電話が契約される度に”契約料”というものを得ています。

携帯電話は一度契約したら、しばらくは使い続けますよね。その間に支払っている基本通話料などが、代理店の収益になります。契約された携帯電話の数だけ、契約料が蓄積され積み上がっていきます。契約料は携帯を販売して得られる利益に比べれば小さなものですが、これが積み上がっていくと凄い威力を発揮します。これが「ストック収入」といわれるものです。

この他にも、ソフトウェアのライセンス販売、月額制のメルマガ、携帯アプリのサブスクリプションなどは、全てストック収入になります。
ストック収入やビジネスモデルについて詳しく勉強してみたい方は、下記の書籍がわかりやすくておすすめです。

ずっと食べたければ畑をつくろう

このように、同じご飯を食べる、お金を稼ぐ頑張り方にも、大きく2つの頑張り方があります。

元気で頑張れるうちは狩猟型、労働収入でもいいかもしれませんが、体力は年齢と共に衰えていきます。

そうなる前に、安定して収入をもたらしてくれる、人生の畑作りをしておく必要があると考えました。

ヤリを持って獲物を狩りにいくのか、クワを持って畑を耕すのか、どちらも努力は必要ですが、5年後、10年後の結果は大きく変わっていくと思います。

エンジニアとしてスキル・技術を磨くことは、先程の例えでいえば、ヤリや狩猟のスキルを高めることに似ています。

一方で、クワで畑を耕す力は、人間関係という土壌や、ビジネスモデルという仕組みをつくる力です。
これは、事業の世界で培っていける力だと思っていました。そう考えた時に、自分も畑をつくる力をつけたい!と思ったのが、僕の事業の始まりです。

もちろん「狩猟型」も「農耕型」も、どちらにもそれぞれの良さや苦労はあります。

ただ両方の頑張り方をしっかりと認識しておけば、短期的にも長期的にも生き抜いていく力がつくていくと思います。

人生の畑をつくる。最初は小さな畑でも、桑をもって耕し続ければ、将来安定した人生が得られるかもしれませんね。

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