仮想現実がAR、VR、MRと形を変えていくと、仮想から現実になっていく

仮想現実は作り込んだ現実に人間が入り込むものだったが、今では現実との関わり合いの中でのバーチャルといったものに大きく変化している。

かつての仮想現実は、人工現実感と言われた。要は作られた空間や現実に人間が入り込むもので、その最たる例がおそらくセカンドライフというサービスだった。

http://secondlife.com/?lang=ja-JP

仮想空間の中で、3Dのアバターとして、土地や通貨を得てビジネスを行い、交流するものだった。まさに別の人生を仮想空間で送るのだ。

しかし、このサービスもさまざまな要因で下火になった。当時のコンピューターリソースでは、3Dの描画に必要な処理能力が十分ではなかったし、サーバーサイドもクラウド以前のものだったので、容易に世界(=メモリ空間)を広げることができなかったためだろう。(もちろん、今はそんなことはないだろう。)

セカンドライフが終わりを告げる頃、新たな現実を作り上げ、その空間に入り込むという概念の仮想現実(=VR)よりも、現実を拡張しようとする動きが加速される。これが、拡張現実(AR)と呼ばれるものである。現実に「バーチャル」をちょっと足すことで、様々な効果を生み出すものと言ってもいいかもしれない。

ARはiPhone登場以降、スマートフォンの普及で広がっていく。ある図形にカメラを近づけるとキャラクターや解説が現れたり、何もない空間にカメラを向けると何かが見えたりする。ポケモンGOはそれをさらに加速させたものとも言える。



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