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②私たちが育てる生命(キヌア)
キヌアは、ヒユ科アカザ亜科アカザ属の植物。南米アンデス山脈の高地アルティプラーノにおいて、数千年前より食用に栽培されている擬似穀物であり、トウジンビエ、シコクビエ、キビ(黍)、アワ(粟)、ヒエ(稗)などと同様に、雑穀に分類される
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栄養
キヌアは、その他の雑穀同様に栄養価が高く、キヌアと近縁のアマランサスはエンバク、ハトムギ、ライ麦同様にタンパク質を13-14%と多く含む。キヌアとアマランサスは他の雑穀に比べマグネシウム、リン、鉄分など無機質(ミネラル)やビタミンB類を多く含む。特に葉酸は緑黄色野菜に匹敵する量を含んでいる。
タンパク質の含有率が他の穀物と比べて多く、その構成は牛乳と似ている。グルテンを含まないため、小麦アレルギーのような対グリアジンアレルギーを持つ人でも摂取できる。
アミノ酸はリシン、メチオニン、イソロイシンなどの必須アミノ酸を多く含み、その量は白米に匹敵するかそれよりも多い。
粘性の高いデンプンを含むため、小麦粉にキヌア粉を混ぜて使うとコシの強い生地を作ることができる。
脂質のほとんどがリノレン酸、オレイン酸といった不飽和脂肪酸で、特にリノレン酸はコレステロールの産出を抑制するなど、健康増進に役立つ。なお、キヌアの脂質量は乾燥品で8%程度とあまり高くはない。
コレステロール値を下げる効果がある一方、赤血球を破壊する性質(溶血性)があるサポニンを多く含む。キヌアの種子はサポニンで覆われているため、そのままでは苦くて食用には適さない。サポニンは水溶性なので水に晒してサポニンを抜く。サポニンがあると泡立つので泡立たなくなるまで何度も水を換え洗うことでサポニンを除去する。アメリカ合衆国などで販売されているキヌアはサポニンを除去する処理がされている
未調理のキヌアの100グラムあたりの栄養素。
カロリー 368カロリー
タンパク質 14.12g
総脂質(脂肪) 6.07g
炭水化物 64.16g
食物繊維 7.0g
カルシウム 47mg 80
鉄 4.57mg
マグネシウム 197mg
リン 457mg
カリウム 563mg
ナトリウム 5mg
亜鉛 3.10mg
ビタミンB1 0.360mg
ビタミンB2 0.318mg
ビタミンB3(ナイアシン) 1.520mg
ビタミンB6 0.487mg
葉酸 184μg
一覧を見ただけでも、キヌアの栄養の豊かさがわかります。すごい
キヌアのタンパク質には健康な肉体を維持するために必要な、必須アミノ酸がすべて含まれているんです。食物繊維も豊富なので、便秘予防効果も高いとされています。皮膚の健康維持に不可欠で美肌効果が期待できるミネラルやビタミン類も多く含まれています。また、キヌアに含まれる葉酸という栄養素は、赤血球を作るのを助ける栄養素としても有名で、造血のビタミンとも呼ばれ、貧血の多い女性には特におすすめです。亜鉛も多く含まれているので、冷え性の自覚がある方は日々の食事にキヌアを取り入れてみると良いでしょう。
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生育の時期
5月上中旬に播種すると、8月から9月にかけて各分げつの頂部に白っぽい緑色または赤紫色の花穂を着生し開花を始め、大型で直径が2ミリ程度の扁平な円形の果実が実る。
収穫は10月から11月上旬頃である。開花、成熟はよく揃わず、個体差も大きくばらばらである。また、遺伝的に純粋でないことが多く、花穂や茎葉の色もまちまちな場合がある。秋の初霜に遭遇すると枯れてしまうため、無霜期間が短いところでは適さないが、東北南部からそれ以南では十分に栽培ができる。連作はできませんが2期作は可能そうで、春播きのほうが子実増大となりますが雑草・害虫対策がより大変です。
施肥
施肥は十分に腐熟した堆厩肥を2トン程度施すのみとし、化学肥料を用いる場合は、10アール当たり成分量でチッソ2〜4キロ、リン酸5〜6キロ、カリ4キロ程度で十分である。
播種と管理
雑草を抑えるためプラウで耕起し、整地をていねいに行う。
畦幅は70〜80センチ、株間15センチ程度とし、3〜4粒を点播して、発芽後2週間目と4週間目に間引きし1本立てにする。または、条播して適宜間引きを行い、株間1メートル7〜8本を残す。
畦間は適宜中耕して草を抑えておく。
収穫から選別まで
収穫は鎌で株ごと刈り取るか草刈り機を用いる。
刈り取ったキヌアは数本ずつ交互に寄せて畑に立てかけ、天日で十分に乾燥させる。その後、ビニールシートを広げた上で、軽トラックのタイヤなどで踏みつけてばらばらにし、投げ込み式の脱穀機に入れて脱穀し、唐箕で風選して種子を得る。
さらに、外皮を取り、ふるい選と風選、水選を行って土砂などを取り除いた後、天日乾燥を行って精製し、さらにていねいに選別する。
続きは、メンバーシップサイトにて、
下に栽培方法の研究論文があります、ダウンロードして参考にしてください
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