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【4月の日記】Re:START

2023/04/06

今だから言えること。

突然解散したり、突然復活したりもする。バンドに何が起こるかなんて、ファンには全然わからないものだよなぁと、過去の経験からそう理解してきたけど、まぁこの人達は大丈夫だろうと呑気に平和に構えてたところが私にはあった。が、何も起こらない方が、珍しいのかもしれない。

普通に失望していましたし、なんだか音楽自体を聴く気分にもなれないほど落ちてしまった時期もある。それでも手放せない葛藤がずっとあって、ライブのチケットは取ったけど行く行かないかで散々悩み、結局、観に行く方を選んだ。

そして、つい先日届いたファンクラブの会報でメンバーの今の言葉を改めて目にし(主に田中さんのエッセイを読んで)、ようやく気持ちの整理がついたところ。

バンドも人間関係だから本心はわからない。でも、ギスギスしていたら、隠そうとしても表れてしまうものだと思う。音楽などの表現活動をやってたら、なおさらそれに出てしまうと思う(仲悪くても続けている人達もいるんだろうけど)。ただ、私が観た中野のサンプラザのライブとスピードスターレコードのイベントでは、一切そういうものを感じなかった。

ベタな言い回しになるけど、集まっている人達みんなが望んでいたものは同じだったんだと、それが良くわかるステージだった。

結成から考えたら30年近く(以上?)経っていて、未だに付かず離れずな関係性らしいのに、ひとりでも大変な状況に陥ったメンバーいたら、必ず手を差し出せる。そんな人間としての懐の深さに私は泣いた。西原さんの脱退の時もそうだった。だからこそ、このバンドが人に恵まれる理由がわかる。それは彼らの音楽性によるものだけではない。あの稀有な音楽性やライブはもちろん素晴らしいけど、それだけじゃないと思う。 

感じ方は人それぞれだし、自分の気持ちに正直にいることがもちろん大事。だけど、私は色々あってもこの人達のファンで良かったと思っているし、田中さんがステージに帰ってきてくれたこと、グレイプバインが自分の目の前にあることが本当に嬉しかった。

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