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2019/06/09 GRAPEVINE @ HIROSHIMA CLUB QUATTRO

6月9日のロックの日に「GRAPEVINE tour 2019 」広島CLUB QUATTRO公演を観てきました。ブラッシュアップされたアルバム曲と既存曲のバランスがとても良くて、数曲新たに施されていた原曲にはないアレンジも素晴らしかった。バンドは今ちょうど脂の乗ったいい状態にいるので、田中さんの歌にしても(一曲目はハスキーだったけど特に問題は無し)バンドの演奏にしても神懸っていた瞬間を何度も目撃したし、ツアー前半には見られなかったいいグルーヴも生まれている。

やはりこのツアーの醍醐味ってセトリの変化と共に様々な『ALL THE LIGHT』の世界が描かれることなのだと思いました。私は恵比寿、浜松、長野、広島の4カ所観てきたけど、セットリストに一番まとまりを感じた広島が個人的には好み。実験精神が炸裂したツアー初日の恵比寿、多幸感いっぱいだった浜松、完成形をひっくり返されてしまい動揺を隠せず解釈に困ったのが長野。そして広島では遂に田中さんのパーソナルな側面に光が照らされた。ツアーは続くのでバインが最終的に描きたい光はまだわからないけれど、回を重ねるごとになかなか深い部分にまで触れようとしていることは間違いなくて。まるで閉じられた重い扉をゆっくり開こうとしているような。だからこそ「すべてのありふれた光」の存在にバインが(正しくは田中さんが)どれだけ救われたのかってことをしみじみと考えてしまいました。

バンドでやることは封印したのだと個人的に長年思っていた曲があって。けれど、これからはその曲にも光が照らされることになるのだと思う。

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