踊り子の話
「なんで踊り子なのに魔法使いレベルで魔法使えるんだ…?」
「コーン、魔法がどういう風に発動するか知ってる?」
「ふわっとは知ってる。人間に流れてる魔力を何らかの形で変換するのが魔法だろ?」
「本当にふわっとだった……」
「概ね合ってるわ。で、変換方法って割とまちまちなんだけど、その多くは古来の魔法使いが確立してきた方法で事足りるのよ。呪文や術式が代表格ね」
「だけど魔法使いのやり方じゃ上手く扱えない。だから自分がやりやすいように整えた。踊り子はその一つだ」
「ルークの言う通りよ。他にも吟遊詩人、占術師…などが代表、かしら?」
「唄歌いもあるらしいぞ。そもそもそれら以外に聞いたことはあまりないな」
「とにかく、彼女にとっては、舞が一番変換しやすかったようね。…あら、全体攻撃まで」
「へえ、やるな」
「つーかさ、オレらここで見てるだけでいいのか? そろそろ…「お願いしまーーす! 助けてくださーーい!!」…言った先からじゃん! オレ行ってくるぞ!」
「おー」
「いってらっしゃい。…コーンはルフィナのことがお気に入りね」
「拗ねるな拗ねるな」
「拗ねてないわよ! もう!」
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