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#ネガティブ・ケイパビリティ【読書メモ】

共感と不思議さ
不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力
分からないものが目の前にあると、不安で仕方ない
マニュアルによって、脳が悩まなくてすんだ結果が、本来のサービス精神を忘れたやりとりになる
行き過ぎた知性化が、何か大切なものを殺してしまう
分かりたがる脳は、音楽と絵画にとまどう
答えは好奇心を殺す
ネガティブ・ケイパビリティは拙速な理解ではなく、謎を謎として興味を抱いたまま、宙ぶらりんの、どうしようもない状態を耐えぬく力
その先には必ず発展的な深い理解が待ち受けていると確信して、耐えていく持続力を生み出す
人の病の最良の薬は人である
ヒトは誰も見ていないところでは苦しみに耐えられません。ちゃんと見守っている眼があると、耐えられる
めげないように トリートメント
Stay and watch.
逃げ出さず、踏みとどまって、見届けてやる
プラセボ効果の裏には、期待がある
「希望」がプラセボ効果を生んだ
あなたの病気はちゃんと私が診ています
プラセボの副作用、ノセボ効果
プラセボ効果を生じさせる必要条件は、「意味づけ」と「期待」
真の創造行為には、ネガティブ・ケイパビリティが欠かせない
創造行為は、その本人に癒しをもたらす
芸術家、科学や経済界で創造性を発揮した人物の調査結果も、多くが薬物依存や自殺企図、躁病や不安障害、適応障害など、精神的問題をかかえていた。
作家の創造性と気分障害(うつ病や躁うつ病)の関連
躁鬱の体験が創造性を高めるのではないか
創造行為が精神障害という人生上の重荷を軽減するのに役立った
子供自体の不幸が、創造行為に対する持続的な動機づけを生む
小説を書くのは、まさに暗闇を懐中電灯を持って歩くのと似ている。
書き進めながら、ふと当初とは異なる道筋が見えたときなど、逆に快哉を叫びたくなります。この瞬間こそが大切なのです。
作家は、日々この宙ぶらりんの状態に耐えながら、わずかな懐中電灯の光を頼りにして、歩きつづけなければなりません。
答えの出ない問題を探し続ける挑戦こそが教育の真髄でしょう。
崇高なもの、魂に触れるものというのは、ほとんど論理を超越した宙ぶらりんのところにあります。むしろ人生の本質は、そこにあるような気がします。
研究に必要な「運・鈍・根」
「運」が舞い降りてくるまでには、辛抱強く待たねばなりません。
「鈍」は文字どおり、浅薄な知識で表面的な解決を図ることを戒めています。
「根」は根気です。結果がでない実験、出口が見えない研究をやり続ける根気に欠けていれば、ゴールに近づくのは不可能です。
教育と研究の分野を支えているのはネガティブ・ケイパビリティである。
今すぐに解決できなくても、何とか持ちこたえていく、それはひとつの大きな能力。
せっかちに問題を設定して、できるだけ早く解答を出すポジティブ・ケイパビリティを叩き込まれるときの暗い気持ち。
不登校の子か発揮するネガティブ・ケイパビリティ。どうにもならない状況を耐えている姿。
親も同じようにネガティブ・ケイパビリティを持つ必要がある。
わが子が折り合いをつけて進む道を見出す時が来るまで、宙ぶらりんの日々を、不可思議さと神秘さに興味津々の眼をそそぎつつ、耐えていくべきです。
ネガティブ・ケイパビリティは、むしろ鈍才のほうが持っている。
人の死を知ることは、自分の人生の限界を知ることに直結します。だからこそ、生きているうちに自らのやりたいことを成し遂げる馬力も、生まれてくるのでしょう。
ギャンブルにうつつをぬかしているうちに、人を思いやる心はすり減って、大切なのは人よりお金になります。
どうにも解決できない問題を、宙ぶらりんのまま、何とか耐え続けていく力が、寛容の火を絶やさずに守っているのです。
寛容と不寛容のせめぎあいの時代
不寛容の先にある戦争
共感が成熟していく過程に、常に寄り添っている伴走者こそが、ネガティブ・ケイパビリティなのです。ネガティブ・ケイパビリティがないところに、共感は育たないと言い換えてもいいでしょう。
共感の力こそが人生を変えるのだと。


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