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インサイドセールスで注目されるフォーム送信

1.インサイドセールスとは

インサイドセールスについてご存知ですか?
「インサイド(inside)」とは、内側、内部という意味を持つ言葉であることから、取引先を直接訪問せず、電話やメールなどを使って非対面で顧客とコミュニケーションを取る営業スタイルの事を指します。

外勤型の営業スタイルであるフィールドセールスでは、受注に繋がるか分からない取引先にも時間をかけて会いに行く必要がありますが、インサイドセールスであれば、受注確度に合わせて適切なアプローチの方法を選択する事が可能です。

2020~2021年は、新型コロナウイルスの影響で顧客と接触を図る機会が激減し、多くの企業において営業フローの見直しを迫られました。最近では新型コロナウイルスの感染予防の観点から、訪問営業を控える企業も増えています。そのような状況下で、非対面で行う営業活動であるインサイドセールスに注目が集まっています。

また、インサイドセールスが注目されるようになった背景のひとつとして少子高齢化による労働人口の減少が挙げられます。そういった時代背景も受けて、限られた人材で多くの顧客にアプローチする事が出来るインサイドセールスに着目されているのです。

2.インサイドセールスの種類

インサイドセールスには様々な種類があります。
本項では代表的なインサイドセールスの種類と特徴をご紹介します。

・メルマガ
メルマガは、「メールマガジン」の略称で、Emailによって配信されるマーケティング手法のひとつです。発信側が知らせたい情報を任意で配信できるという特徴があり、配信する時間やタイミングなども自由に選択することができます。

メルマガは、企業や団体がプロモーションツールとして自社のサイトや店頭のポスターなどで購読者を集め、登録をした人に定期的にEmailを使って情報発信を行ます。自治体などがメルマガを活用し、住民へのお知らせ情報や緊急災害などを発信することもあります。

・ウェビナー
ウェビナー(Webinar)は、ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた造語であり、ウェブセミナーやオンラインセミナーとも呼ばれています。ウェビナーは主にインターネット上で行われるセミナーそのもの、もしくはインターネット上でのセミナーを実施するためのツールを指して使われます。

ウェビナーは、低コスト、場所や時間に制限されない利点から、セミナーや説明会などさまざまな用途に活用されており、社外・社内の両方に向けたイベントに用いられています。

ウェビナーの参加者は、インターネット環境さえあれば、パソコンやモバイルを使ってどこからでもアクセスすることができます。そのため、積極的にウェビナーを活用して参加者との繋がりを得ようとする企業が増えています。

・テレアポ
テレアポとは、テレフォンアポインターの略語のことで、企業のコールセンターで見込み客リストをもとに、顧客を獲得するために営業電話をかけることです。

この営業電話は主にBtoC(企業(Business)が一般消費者(Consumer)を対象に行うビジネス形態のこと)で行われます。

その企業の商品やサービスを知らない顧客に販売をするために電話をかけていきます。扱っている商品やサービスが電話では説明しにくいことがあるため、その場合はいきなり電話で商品購入の勧誘をするのではなく、営業担当者が直接出向くためのアポイントを取ります。

・フォーム送信
フォーム送信業務とは、あらかじめ用意されたリストにある企業の問い合わせフォームをWeb上で探し、相手のニーズに応じたセールスレターを記入の上、営業メールを送信します。

テレアポに比べて一日あたりのアプローチ数を増やすことができる、タイミングを気にせず送信できる、一度に多くの情報を提供できるなど、多くのメリットがあり、インサイドセールスでフォーム送信を活用した営業が増えています。

3.インサイドセールスでなぜフォーム送信を活用するのか

インサイドセールスでは、顧客とのコミュニケーション手段は電話やメールとなります。 質の高いリード顧客の獲得や、1日あたりのアプローチを増やすのに活用されているフォーム送信には次のようなメリットがあります。

・タイミングを気にしなくてよい
一番のメリットは、タイミングを気にせずにすむという事です。問い合わせフォームがあり、きちんとした文章が作れればアプローチを行う事が出来ます。

・閲覧率の高さ
開封率が高いというメリットもあります。問い合わせフォームとは、顧客や取引先との重要な窓口ですので、問い合わせフォームに届いたメッセージには必ず返信するという企業もあります。

・多くの情報を提供できる
一度の多くの情報を相手に提示出来ることもフォーム送信の強みです。自社HPやこれまでの経歴等が書かれたページのURLを貼り付けたり、商品サンプルのデータを添付する事が出来ます。

4.フォーム送信の進め方

4-1.フォーム送信を外注するか、内製化するのかを検討する
外注、内製化のメリット、デメリットを比較し、どちらが良いのかを検討します。

 ・外注のメリット
  設備投資や人員の育成に時間やコストを割く必要がない
  短時間で確実な効果が望める
  人的リソースの調整が容易

 ・外注のデメリット
  自社にノウハウが蓄積しない
  外注先だけでは完結しない業務の手続きが煩雑化する可能性がある

 ・内製化のメリット
  社内にノウハウを蓄積出来る
  顧客の反応に応じて柔軟な対応が可能になる
  トラブルに迅速に対応出来る
  他部署からのフィードバックをオペレーションしやすい

 ・内製化のデメリット
  担当者の立ち上がりに時間とコストがかかる
  設備投資が必要
  採用などの人的リソースの確保に時間がかかる

4-2.企業リスト作成
フォーム営業を行う前に、成果の見込める企業や営業対象になる企業をリストアップす る作業を行いますが、営業リストの作成方法はいくつかあります。

社内にすでにある名刺情報や、ウェブ上からピックアップするなど、過去の受注顧客、直近の商談実績がある企業から、見込み客となるターゲットを類推しリストを作成する方法や企業リストを購入する方法などがあります。ターゲットを明確にした、しっかり情報を集めた質の高いリストは、後々必ず良い結果に繋がります。

4-3.送信先メールやフォームの入手
作成した企業リストから、サイトURLを元に「お問い合わせフォーム」のURL取得作業を行います。

営業メールの受付が許可されているお問い合わせフォームがあるかどうか、無い場合は Eメールでの営業が可能かどうかを精査します。

4-4.送信内容の作成
長い文章を送ると最後まで読んでもらえない可能性もあるので、シンプルな内容で簡潔な文章にします。

初めに簡単な自己紹介をします。自社のHPのURLなどを記載して会社概要やプロフィールページを見てもらえるようにするのも効果的です。

次に、どんな意図で連絡したのかを記載します。相手に与えられるメリットを示すようにしましょう。

最後に求めるアクションを記載します。相手側に返信して欲しいのか、資料請求して欲しいのかなど、具体的に起こして欲しいアクションを簡潔に書きます。

自社のメールアドレスや電話番号などの情報を書いて終了です。文章を書く際は、相手にとってメリットとなることを提示するように意識する必要があ ります。相手がメリットを感じない内容では、良い結果には繋がりません。

4-5.送信
 法人企業は土日休みの企業が多く、すぐに読んでもらえない可能性がありますので、平日の営業時間に送るのがよいでしょう。

4-6.問い合わせ対応
送信先から返信をもらえれば、高確率で商談獲得へと繋げられます。相手からリアクションがあったら、訪問アポや電話商談の時間を確定させましょう。

メール返信の場合は、日程調整がしやすいように候補となる日時をいくつか提示しましょう。

リアクションがあった相手先には、チャンスを逃さないためにスピード感を持って対応する事も重要です。

5.フォーム送信を簡単に済ませるには

フォーム送信において、配信量を担保し、高品質なリストを常時用意し、最適な営業メールを考え、配信するには膨大な工数がかかってしまいます。

リモートワークや在宅勤務が一般化され、フォーム営業がテレアポに代わるインサイドセールスの営業方法となってきている今、フォーム営業を支援するサービスが年々増えてきています。

社内の限られたリソースの中で着実に新規の商談を獲得していく必要がある企業においては、フォーム送信を社内ではなく外注するのも、フォーム送信を簡単に済ませるひとつの方法でしょう。