宮下 陽一

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宮下 陽一

「競争原理」という人類史最大の嘘https://amzn.asia/d/0lMOR2o 「競争」という自然の摂理とも捉えられている人類の歴史に深く根差した「原理」の嘘を明らかにし、新しい時代に相応しいあり方を考えてみようという果敢な挑戦を、本書の使命としています。

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  • 「競争原理」という人類史最大の嘘

    「競争」という自然の摂理とも捉えられている人類の歴史に深く根差した「原理」が、実はこの世界の根本的な「原理」ではなく、私たちが後天的に採用した「概念」に過ぎないことを明らかにしようと試みます。 そして人類を数千年に渡って支配し、文明の発展を急き立ててきた「競争」という呪縛から解き放って、新しい時代に相応しい在り方を考えてみようという大胆な挑戦を、本書の使命としています。

最近の記事

【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ⑨】

   新しい世界  ここまでお読みいただき、ありがとうございます。この本の内容に共鳴してくれる人が現れたなら、どんなに素晴らしいことでしょう。その人は私にとって、新しい時代をともに切り開く友人と呼ばせていただきたいです。  本書を手にとっていただいた人のなかでも、ここまで読みすすめていただける人はほんとうに少ないだろうと考えていました。その理由は、本書で様々な普通では分かり得ないような内容でありながら断定的な書き方をしてきたため「この男(私)は何の権威があって決めつけている

    • 【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ⑧】

         競争原理という人類史最大の嘘  競争は、人類文明の発展において不可欠な有用性をもたらしてきたと評価する人がほとんどだろうと思います。他者と競い合うことで技術は革新し、あらゆる競技において前人未到の記録は更新され続けていきます。多少の弊害は感じても、人々を熱くする最大の関心事はつねに「闘争」です。こっちが正しいんだ強いんだと罵り合い、戦争までいかなくてもスポーツの国際試合は人々を熱狂させています。  しかしいまのエンターテイメントの現状を考えてみても、私たちが「燃え上

      • 【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ⑦】

           自然界は弱肉強食か 「競争」を世界の根本的な原理だと捉える材料の一つとして、自然界は弱肉強食の競争原理でまわっている、という考えがあります。私は、無検討のまま当然と受け入れられていることについて疑問を投げかけたいと思います。 自然界は本当に「弱肉強食」ですか?  こんなストーリーを考えてみましょう。  派遣社員として働く女性がいました。劣悪な労働環境の職場を転々とする毎日を、彼女は帰宅して部屋の窓から見える自然の風景で癒していました。大きな木が点在し、様々な低木

        • 【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ⑥】

             確率の嘘  現代社会では確率を多用しています。確率が有効なのは、集団や複数回の事象を扱うときです。複数の者や事を、確率的な傾向として扱うときに有効です。そのような確率の性質から社会を運営するなかで、集団を意図する方向へ確率的に誘導するなど、現代社会では使い勝手がいいということなのでしょう。  しかしどんな存在も、個としての生をいきています。たった一人の人生において、確率は無効となります。どんなに小さな確率のことでも、人生に起こったことは100%の確率で起こっているし

        【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ⑨】

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        • 「競争原理」という人類史最大の嘘
          9本

        記事

          【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ⑤】

            「結果がすべて」の嘘  企業経営者や現場の上司、スポーツ選手や親が子供に向かってまで「結果がすべて」だなどと言います。「競争」が社会通念として採用されている現代においてはやむを得ない感覚なのかもしれませんが、「開けた頭」の人たちは「期待せずに行動する」ほうがいいと言うでしょう。では、どちらに優位性があるのでしょうか。精神論や理想論ではなく、実際の効果としてどちらが有効でしょう。  例えば会社の上司が「成績を上げろ」ということで部下の一人が猛烈に頑張って成績を上げたとこ

          【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ⑤】

          【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ④】

            有限性から無限性へ  競争に必要な条件とは何でしょう。 まず私以外に「他者」が必要ですね。そして世界が「有限」である必要があります。自分以外がいるから、そして欲しいものが限られているから、競争が起きて奪い合います。スポーツでも1位や優勝は限られているし、戦争やビジネス、男女の出会いや現代人の精神的な悩みについても「競争」をベースに語ることができます。  食料やエネルギー、住居から欲しい物あれやこれやと、全ては限られているので、世界の国々はあの手この手で何とか少しでも多

          【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ④】

          【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ③】

            「閉じた頭」と「開けた頭」  私たちは科学を信じています。科学や学問は、実証によって確かめられたことを一つひとつ積み上げていくので信用できます。私が疑問に思うのは、科学や学問に向ける分別ある眼差しを、何故ほかの知見に向けないのだろうか、ということです。その意味で私たちは、科学や学問を「妄信」しているといえます。 これまで世界のいたる所に、知の探求者がいました。彼らは、取り巻く宇宙の真理に辿り着こうと人生をかけて実践をしてきた人たちです。それは宗教の修行者だったり、独自

          【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ③】

          【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ②】

             人類の歩む「理性」という道  現代まで、私たち人類全体が歩んできた道をひと言でいい表すなら「理性の道」ということができるでしょう。あなたが考え、感情が生まれ、生きていく上での拠り所となる中心、それが「理性」です。一般的には「感情的」に対して「理性的」をあてた二項対立として使われることも多いですが、実際には感情は理性の影響下にあるといえます。人それぞれの人生で採用した価値判断の基準は理性に包含されていて、理性のフィルターを通した価値判断によって、感情が沸き起こっていま

          【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ②】

          【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ①】

          「競争原理」という人類史最大の嘘    宮下 陽一  目次  ようこそ            2P  人類の歩む「理性」という道   7P 「閉じた頭」と「開けた頭」    16P  有限性から無限性へ       22P 「結果がすべて」の嘘       34P  確率の嘘            42P  自然界は弱肉強食か       45P  競争原理という人類史最大の嘘  51P  新しい世界           74P    ようこそ  あなたがい

          【書籍】「競争原理」という人類史最大の嘘【全文公開 ①】